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三村美衣
(みむらみい)

書評家。雑誌「活字倶楽部」、「SFマガジン」、産経新聞などで書評連載中。趣味は仕掛け絵本の蒐集。


6月10日(火)S8#22『夫婦の誓い』

22

■夫が妻を、そして妻が夫を……

デトロイトで2台の車のトランクから、2組の夫婦の遺体が発見された。最初はケイン夫妻、次がギャレット夫妻。拉致から殺害まで約1週間あり、どの遺体にも50ヶ所を超える刺し傷があった。夫婦の傷はちょうど鏡合わせで、場所も数もほぼ一緒で、妻の刺し傷は上から斜めに入っており、夫は水平方向だった。2組の夫婦は身長が異なるのに、刺し傷の向きが同様であることから、ブレイクは、向かいあった状態で夫が妻を、そして妻が夫を刺したことに気づく。犯人は互いに刺しあわせるために、夫婦を誘拐しているのだ。地理的プロファイルを行ったリードは、犯人は夫婦の行動パターンを熟知しており、2人をデート現場から拉致したと分析。しかし、たとえ2人であるために気をゆるめていたにしても、犯人がどうやって同時に2人を制圧したかに疑問が残る。やがて夫婦が拉致、遺棄された自家用車を調べたモーガンとJJは、車がハッキングされ、電子キーが無効にされていたことを突き止めた。

■第6の被害者

やがて第3の被害者メアリー・ハモンドが発見される。しかし今回、拉致・殺害されたのは、妻だけだった。ハモンド夫妻は毎週木曜に同じ店で食事をする習慣があったが、メアリーが拉致された日、夫は急な仕事で行くことができず、彼女はお店で待ちぼうけくらったのだ。これまでとは異なり、メアリーは監禁時間が短く、傷の数も少ない。その傷も全般的に浅く、最後だけは思い切り深くてほぼ即死だった。辛抱強い犯人が、夫と一緒になるのを待たずにメアリー1人を攫ったことも併せ、BAUは、犯人が既に別の男を誘拐していると考えた。そしてその推測を裏付けるように、さらに既婚女性エマ・チャーチルが消えた。「この犯行には第6の被害者。犯人にとって自分の結婚の失敗を思い出させるような男性が存在し、メアリー、そしてエマに対して同じ役割を果たすために生かされている。この第6の被害者の特定が犯人逮捕への近道になる」とBAUはプロファイルを発表する。

■被害者の車の走行履歴

ガルシアの調査で車がハッキングされたのは、拉致の3日前であることが判明する。被害者が車を修理工場や販売店に預けた記録はなく、犯人がどこで車をハッキングしたのかという疑問が浮上する。ホッチは自動車会社のCEOを集め、車の走行履歴の開示を要求する。ためらうCEOに対して、リードはカーナビの使用契約の際にユーザーは走行履歴の情報提供に同意させられていること指摘、ホッチは人命救助を理由にその場での承諾を迫る。こうして走行履歴を手に入れたBAUは、ハッキングされた日に、全ての車がスポーツ公園の駐車場に止められていたことを突き止める。第6の被害者も同じ場所で犯人に目を付けられた人物だと考えたBAUは、行方不明者リストのフィリップ・コナーという人物に着目する。彼の捜索願いが出されたのはメアリー拉致の直後であり、妻とは不倫の末の略奪婚と、犯人を刺激する要素が揃っているのだ。

■彼は被害者ではなく、犯人だ!

フィリップ・コナーの母親を訪ねたリードとブレイクは、彼もスポーツ公園にかよっていたが、それはトレーニングのためではなく、妻のマヤを監視するためであったことを聞く。マヤには何の落ち度もなかったが、略奪婚で彼女を手に入れたフィリップは、マヤがまた同じことをすると考えたのだ。フィリップは精神的に病み、自傷癖もあって、夫婦は既に別居中だった。その話を聞いたリードとブレイクは、フィリップが被害者ではなく、犯人であることに気づく。マヤが去ったことが犯行の引き金、そして3件目で夫を誘拐し損ねたために身代わりを演じ、もともと自傷癖のあるフィリップは、そこで新たな快楽に目覚めたのだ。監禁場所を突き止めるためにフィリップの経歴を調べたBAUは、彼がかつて勤めていたマクロプロセッサ工場が現在閉鎖中であることを発見する。しかし、追い詰めれば、フィリップはエマを殺害するに違いない。そこでブレイクは一計を案じ、妻のマヤを現場に伴う。フィリップはエマを盾にするが、マヤの説得に応じて投降する。

【格言】
「今年の自分と去年の自分は別人。それは愛する人も同じ。変わりゆく相手を、自分も変わりながら愛し続けられたら、幸運である」『月と六ペンス』などで知られる英国の小説家で劇作家サマセット・モーム(1874年1月25日-1965年12月16日)の言葉。

【ゲストスター】
ブレイクの夫ジェイムズを演じているのは、『スイッチ ~運命のいたずら~』で元メジャーリーガーの父親ジョンを演じているD・W・モフィット。フィリップ・コナーは『シークレット・サークル』でアダムの父親イーサンを演じていたアダム・ハリントン。

【イズラエル・キーズ】
アメリカのシリアルキラー。連続殺人、強姦、放火、銀行強盗などの容疑がある。最低でも3人、8人殺害の嫌疑がかかっているが、2012年に収監されていたアラスカの刑務所で自殺したため、犯行の詳細は明らかにされていない。リードが例にあげたのは、2011年のバーモント州エセックスでの、ビルとロレーヌのCurrier夫妻の殺害事件のこと。

【ナズ】
車の中でブレイクが無意識に口ずさむナズのヒップホップ。ナズは、14歳で学校をドロップアウト、ストリートでの生活に身を置きながら、独学で勉強をつづけ、18歳の時にメイン・ソースのアルバムでフィーチャーされ注目を集めた。リードがモーガンに無理やり聞かされたという『イルマティック』は、1994年にリリースされたナズのデビューアルバム。以降のアメリカ音楽シーンに大きな影響を与えたネオクラシックで、今秋には、発売20周年を記念したドキュメンタリー映画『Time Is Illmatic』が公開予定だ。

【ブレイク夫妻】
ブレイクの夫で国境なき医師団のドクターであるジェームズ。突然の帰国にブレイクは嬉しいと同時に、何かあったのではないかと不安ナ表情。我慢できずに、仕事場から時間を見つけ、ジョンに電話をかけて問いただしてみると、なんとハーバード大学から招聘されたというのだ。彼は「妻にも言語学教授のポジションを」と大学側と交渉、承諾を得たというのだ。仕事優先、ただし「夫婦に戻りたい」といつでも言える、というのが2人が結婚のときに決めたルールだった。しかし離れ離れなのもつらいが仕事にも愛着がある。メイヴとの別れを経験したリードは、そんなブレイクに、仕事に終わりはないが、幸せはなかなか見つからないとアドバイスする。事件解決後、救出され夫と抱き合うエマの姿を見たブレイクは、ジェイムズにこのまま仕事を続けたいと伝えるのだった。

2014.6.10|エピソード・ガイド|コメント(1)トラックバック(0)

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コメント

リードとブレイクの車中での会話が良かったです。エミリーともそうでしたが、リードはお姉さんキャラと相性が良いですね(^^) 辛い経験を経て、同僚にアドバイスできるようになったリードを見て、ちょっとしみじみしてしまったエピソードでした。

投稿: ままん♪ | 2014年6月11日 (水) 08時55分

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