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三村美衣
(みむらみい)

書評家。雑誌「活字倶楽部」、「SFマガジン」、産経新聞などで書評連載中。趣味は仕掛け絵本の蒐集。


5月27日(火)S8#21『子守キラー』

21

■連続拉致殺害事件

カリフォルニア州ではこの5年、毎年同じ時期に、ベビーシッターと子供が誘拐される事件が起きていた。子供の方は24時間以内に返されるが、ベビーシッターは5月13日に遺体で発見される。死因は熱湯での溺死、遺体にはレイプや焼き痕など、激しい拷問の痕跡があった。最初の被害者だけは、拉致されたのも捨てられたのもグリフィス公園。その後は誘拐場所はカリフォルニア全域にわたるが、遺棄場所はLAだった。唯一、3人目の被害者タラ・リオスだけは、監禁場所から自力で逃げ出して保護されている。しかしモーガンとJJが認知面接を行ったが、トラウマが強すぎて犯人について何も聞き出すことができなかった。そして今年もまた犯行の季節が近づき、BAUは事件を未然に防ぐためにカリフォルニアに飛んだ。しかし、BAUが到着するよりも早く、LAでベビーシッターのジーナ・メンデスと2歳のフィービー・ペイトンが誘拐された。

■プロファイル

犯人はこれまで、死体を遺棄する5月13日にこだわり、この日の4日以上前には動いたことがなかった。しかし今回は二週間前に誘拐を決行。これまでなら24時間で返された赤ん坊も、一向に戻されない。犯人はなぜ、これまでこだわっていた手順を変えてきたのか……。フィービーには重い喘息の持病があって、吸入薬を与えないと生命に関わるために、現場には焦燥感が募った。フィービーを返さない理由に着目するBAUは、犯人の真のターゲットは子供の方で、ベビーシッターと子供の絆にも惹かれているのではないかと分析する。「犯人は白人男性。年に一度という犯行スケジュールを守る辛抱強さがあることから30代から40代。おそらくロサンゼルス在住。日中の人の多い公園で犯行に及んでいることから、社会性があり、人に警戒心を抱かせない。子供を失ったことにより長年ストレスと抱え、心の空白を埋めたいという父性願望に陥っている。ベビーシッターに対して激しい怒りをぶつける原因もそれだろう。大人に対しては情け容赦ないが、子供には極めて同情的」BAUはマスコミを集め、プロファイルを発表。さらにフィービーの両親のペイトン夫妻を記者会見に出し、犯人の父性に訴える作戦に出る。

■封印された記憶

一方、JJとモーガンは唯一の生存者タラ・リオスの元に向かっていた。シアトルで暮らすタラは、ようやく心的後遺症から立ち直りかけたところで、最初は事件について語るのを拒絶していた。しかしTVでペイトン夫妻の記者会見を見た彼女は、被害者のことを思い、協力を申し出る。JJとモーガンは、PTSDで封印された記憶を呼び戻すための治療EMDRを使ってタラの認知面接を行う。タラはそこで、犯人が子供を見て「妹を思いたした」と言ったこと、ロスコーという名前の大型犬を連れていたこと。そして、もうひとり金髪で、青いシャツを着たアリソンという女性が、同時に監禁されていたことを思いだした。やがてガルシアが、その女性は3年前にLAに出張中に行方不明になったアリソン・アスターであること、保存されている身元不明死体の中に、アリソンとおぼしき死体があることを突き止める。遺体はグリフィス公園に捨てられていたもので、腕の骨に大型犬による噛あとがあった。アリソンは元海軍の看護兵で、タラが誘拐されるのを目撃し、助けようとして拉致されたとBAUは推測する。

■犯人の過去

最初の被害者の拉致、ジーナとフィービーの拉致、アリソンの遺棄場所、そして犯人から逃げたタラが保護された場所を地理的プロファイルしたリードは、そのエリアにドッグパークが4つあるのを発見する。愛犬家の中に顔見知りがいると考えたBAUは、タラの証言から作成した似顔絵を持ち、公園とドッグパークで聞き込みを行う。その結果、ロットワイラー犬を飼っているジョニーという男性の名前が浮上。ガルシアは近隣の動物病院のカルテから、その男がジョナサン・レイ・コヴィーであることを突き止める。コヴィーは幼い頃に、喘息の妹を風呂場での事故で失っていた。原因はビーシッターの怠慢だが、裁判で無罪の判決が出たために、ずっと恨み続けていたのだ。ベビーシッターは6年前に病死し、復讐するチャンスを失った喪失感が、犯行の引き金となったのだ。そして、その妹が死亡したのが5月13日だった。コヴィーの自宅にモーガンとJJが急行。ジーナとフィービーは無事に保護され、逃げたコヴィーは銃撃戦の末にJJに射殺される。現場に駆けつけたタラは、犯人の死体を自分の目で確認する。ペイトン夫人は、そんなタラの元に近づき、感謝の言葉とともにタラを抱きしめるのだった。

【格言】
「子供は、大人の言葉ではなく、人となりから学ぶ」スイスの精神科医・心理学者カール・ユング(1875年7月26日 - 1961年6月6日)の言葉。 「たったひとりで生きていく……それは誰ひとりとしてできないこと」アメリカの詩人で作家マヤ・アンジェロウ(1928年4月4日-)の詩Aloneの一節。マヤ・アンジェロウは、20代前半までコックやバスガイド、ダンサー、ウェイトレスなどの職業を転々とし、30代で歌手・女優として認められ、その後文筆活動を開始。1969年に上梓した自伝『歌え、翔べない鳥たちよ』が高い評価を受けた。

【ゲストスター】
タラ役は、『ザ・ユニット米軍極秘部隊』のアニー役のヤラ・マルティネス。

【子守唄】
ジーナがフィービーに歌ってきかせている曲は、A la nanita nana。もとはスペインやエクアドルの古いクリスマス・キャロルのひとつだが、現在は子守唄として歌い継がれている。『チーターガール』から誕生した女性3人のユニット、チーターガールが歌ったことでも有名になった。

【EMDR】
Eye Movement Desensitization and Reprocessing(眼球運動による脱感作および再処理法)のこと。フランシーン・シャピロにより開発された心理療法で、PTSDを始めとして、パニック障害、恐怖症、解離性障害などに有効。左右に動くものを目で追う眼球運動を行いながら、過去の外傷体験を思い出させるというもの。

2014.5.27|エピソード・ガイド|コメント(3)トラックバック(0)

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コメント

はっきり確認できなかったのですが、ヘンリー君は髪の毛を短くしましたよね?前回、ハロウィンエピソードで登場した時より一回り大きくなったみたいで(^^)この時期の子供の成長って、ホント、あっという間ですね。

その貴重な時期、愛しい子供と離れて過ごすことが多いJJの葛藤が伝わってきました。また、「あなたに私の気持ちがわかるわけない」とフィービーの母親に言われたホッチが「私にはわかるんです」と言うシーンにもグッときてしまいました。

セリフで多くを語らせることはなかったけれど、JJやホッチの「親」としての側面を垣間見ることができました。

クリマイでも何回か扱われたベビーシッター絡みのエピソード。日本では馴染みの薄いベビーシッターですが、アメリカでは無くてはならない存在なのだなぁ…ということもあらためてわかりました。

投稿: ままん♪ | 2014年5月28日 (水) 09時09分

コメントするのは初めてですが、ちょくちょく読ませてもらっています。
海外在住で、字幕がないので、分からない部分があるたびに、読ませて頂いて、理解してます。ありがとうございます!

今回、ジーナが歌っていた子守唄がずっと気になっていて、ここに載せてもらえるのではと待っていたんです。予想通り名前や説明があり、とってもとっても感謝してます!!ありがとうございます。

また余談ですが、マヤアンジェロウさんが昨日亡くなりましたね。彼女の言葉が引用された回が日本で放送された翌日にお亡くなりになったのはすごい偶然だな、と思いました。RIPマヤさん

投稿: ママアリシア | 2014年5月29日 (木) 21時09分

初めまして、エピソードを楽しみ読ませていただいてます。でも、最近古いエピを見ることが出来なくなったので、残念です。シーズン7のエピが読みたいのですが。どうやったら見られますか?

投稿: すいみつとう | 2014年6月15日 (日) 16時39分

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