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三村美衣
(みむらみい)

書評家。雑誌「活字倶楽部」、「SFマガジン」、産経新聞などで書評連載中。趣味は仕掛け絵本の蒐集。


4月29日(火)S8#17『死小説』

17

■舌を切られた遺体
ミネソタ州のセントポールで舌を切り取られた女性の遺体が相次いで発見された。1人目の被害者パトリシア・ムーアは公園のジョギングコース、2人目ニコール・フランシスはレストランの駐車場に遺棄されていた。そしてさらにローレル・タイソンの自宅からも、舌を切り取られた遺体が発見される。いずれも死因は刃物によるめった刺しで、検視の結果、レイプの痕跡はなく、殺害前に舌を切られていることが判明する。被害者はタイプが異なるうえに、被害者同士に接点もなかったが、やがてガルシアの調査で3人の女性はいずれも、インターネットのチャットやソーシャルサイトのヘビーユーザーであることがわかる。犯人はネット上でターゲットを物色、投稿を見て一方的につながりを持ったと妄想し、彼女たちの嗜好にあわせて殺害しているのだ。

■妄想小説
やがて新たな事件が発生する。19歳の女子大生のケイラの舌を切られた遺体が発見される。しかしケイラはこれまでの被害者と異なり、メールアカウントすら作らないようなアナログ少女だった。ところがやがて、彼女と同じアパートに住む16歳のタイラーが、ケイラに関する猟奇的なブログを作っていたことが判明する。タイラーは精神科に強制入院させられているため、今回の犯人でないことは明らかだったが、彼への事情聴取から妄想小説の投稿サイトの存在が明らかとなる。犯人はタイラーの投稿を読み、その内容にあわせてケイラを殺害したのだ。タイラーに投稿を勧めたのは精神科のヒューストン博士で、彼は空想や暴力行為を文章化することで、神経化学的な開放を得られると提唱していた。BAUは、犯人は次の犯行のネタを仕入れるために、ヒューストン博士のセミナーに出たり、文献を読んでノウハウを学び、自らグループを作ると考え、捜査を進める。

■実行犯と作者
やがて、過去の犯罪データから、タンパやアトランタなどでも同一犯の犯行と思われる事件が発生していることが判明する。タンパで犯行が行われたのは、ヒューストン博士がタンパのコールセンターで講演した直後だった。そのコールセンターにスタッフとして勤めていたマーク・ジャクソンは、講演直後にコールセンターを辞め、そして現在はセントポールに居住し文章教室を開いていることが判明する。BAUはマークの自宅と文章教室に急行。なんとそこで待っていたのは、殺害されたマークの遺体だった。マークは10歳のときに母親の恋人に虐待を受けたと訴え出たが、母親に、息子の作り話だと否定された過去があった。舌を切ったのは、母に裏切られ、女はみんなウソつきだと考えるようになったからなのだ。これまでの4件の犯行はマークによるもの、マークを殺した人物はこれが初犯だが、しかし、これが最後にはならない。そう考えたBAUは、マークを殺した人物の捜査を進める。

■ピーターの苦悩
やがてマークの部屋から、それぞれの被害者をヒロインにした妄想小説を発見される。それらの小説の著者・ピーターの最新作は、タミーという女性を湖で助ける話だった。マークが勤めていたコールセンターのユーザーと照合した結果、ピーター・ハーパーの名前が浮上。彼がタミーを水に関係する場所に連れて行くと考えたBAUは、自宅そばのコミュニティセンターのプールへと急行する。そのプールではまさに、ピーターがタミーを水の中に突き落としたところだった。ピーターは自分の小説がマークに利用されたこと、そして初めて人間らしい関係を持てそうなタミーをマークに狙われ、怒りが暴走した。しかしそれがきっかけとなり、ピーターの絶望は加速し、タミーのことも信じられなくなり、彼女の殺害を決意したのだ。プールに駆けつけたリードは自殺しようとするピーターを説得しようと、彼の病状に理解を示し「たとえどんな治療法を使ってもその衝動は消えないかもしれないが、あきらめるな」と励ます。しかしそれを聞いたピーターは、「ありがとう正直に言ってくれ」という言葉だけを残して、喉を切って自殺してしまう。

【格言】
「この世の行為の全ては空想からはじまる」旅行記や自伝的エッセイなどで知られるアメリカのジャーナリスト、バーバラ・グリズティ・ハリソン(1934年9月14日-2002年4月24日) の言葉。
「わたしは何にでも抵抗できる。誘惑以外は」オスカー・ワイルド(1854~1900)の言葉。

【レプリケーターその後】
BAUはレプリケーターの捜査を続けていた。レプリケーターはマスコミで流された情報以上の内容を知っていたが、しかし、それをどうやって手に入れたのかもわからないまま、時間だけが過ぎていた。ストラウスもFBIの長官も、BAUがこの事件に忙殺されていることを危惧し、レプリケーター事件の捜査の休止を命じた。

【ガルシアとケヴィン】
別れたあとも、なんだかもやもやしたままの二人。相手がデートするたびに、嫉妬して嫌味を言ったり、意地悪してみたり、なかなかもとの友達には戻れないものですね。ガルシアの気になるお相手サムの登場で、またもや荒れ模様? 犯人の自殺とリードの苦悩の表情に傷んだ胸を、エピローグのガルシアの「ゆかいな牧場」の演奏がほっこりさせてくれますね。

2014.4.29||コメント(2)トラックバック(0)

4月22日(火)S8#16『レプリケーター』

16

■レプリケーターからの挑戦
クワンティコの受付に、JJ宛の花束が届いた。添えられたカードの言葉は「ツークツワンク」。メイヴの事件でリードにかかってきた電話の言葉だ。当時は、犯人のダイアンからの電話だと思われていたが、実はBAUを付け狙う模倣犯「レプリケーター」からのものだったのだ。花束を届けたのは地元のフラワーショップだが、支払いに使ったカードは盗まれたもの、注文はフィラデルフィアからプリペイド携帯からと、残念ながら、花束から犯人につながる情報はほとんどなかった。レプリケーターによる犯行の最初はダラスだ。サイレンサー事件の1ヶ月後に、口を縫い合わされた死体が発見された。次はニューメキシコ近くの国境で、他人の足を縫い付けられた男性の死体が、そして3件目は人間マリオネットにされた遺体が、フェニックスで発見されている。そしてさらに今朝、フィラデルフィアで、血を抜かれ、まぶたが切り落とされた女性の死体が発見されたのだ。

■復讐?
これまで、レプリケーターの犯行は、オリジナルの事件と同じ場所で行われてきた。しかし、今回はオリジナルはサンフランシスコで起きたにもかかわらず、なぜかフィラデルフィアで発生。これまでの模倣から進化し、犯人がルールを変えてきたということなのか……。さらにチームがフィラデルフィアに到着する前に、新たな遺体が発見される。そしてまた、間をおかずして、公園で3人目の遺体が発見される。なんとその遺体には、隠し撮りしたホッチの写真がのせられていた。レプリケーターの目的はFBIへの挑戦や愚弄ではなく、復讐心によるものだ。そう考えて、復讐の原因の分析にとりかかったBAUは、殺された3人共が看護師の経験者であることに着目。過去の看護師絡みの事件を洗いなおしたガルシアは、BAUが15年前に担当したピッツバーグでのナース連続殺人へと行き着く。

■誤認逮捕
「犯人は40代から50代の白人男性。犯罪や法医学に詳しいので、犯罪歴があるか、捜査方法を学んだもの。犯人はBAUのチーム全員をストーキングしており、国中を動き回る時間と手段を持つ人物。足取りを残さずに捜査の手を逃れる知恵もある。始まりは15年前のピッツバーグ。4人の看護師を殺した犯人のジャック・リー・ケンパーは最近死刑になっているため、死刑になったことへの復讐か、あるいは彼を無罪だと信じている人物、ケンパーの家族や知人、もしくは解決が遅すぎたという恨みも考えられる」というのは、この地点でのBAUによるプロファイルだ。しかしケンパーの周囲をいくら洗いなおしても犯人につながる人物は出てこない。捜査が暗礁に乗り上げたと思われたとき、当時を知るロッシが、この事件で容疑者として勾留されたドニー・ビドウィルのことを思い出した。ビドウィルは誤認逮捕だったが、実名が公表されたために仕事も失い、さらにそのことがもとで酒場で絡まれ重い障害まで負っていた。やがて家族ともうまくいかなくなった彼は、2、3年前に妻と別居、5ヶ月前には離婚が成立していた。引き金はケンパーの死刑ではなく、この離婚だったのだ。地元警察とBAUはビドウェルの自宅に急行、ビドウェルはリッゾ刑事に向かって銃を撃つが、モーガンの機転で事なきを得、逮捕される。

■ツークツワンク
しかしBAUは逮捕後のビドウェルの態度に疑問を抱きはじめる。自宅からBAUの写真や、まぶたが発見されるが、部屋は散らかっており、で緻密なレプリケーターのプロファイルと合致しないのだ。JJとブレイクが子供の話から突破口をひらき、ビドウェルの証言を引き出すことに成功。しかし彼は、看護師殺しに関しては認める発言をしたものの、他の事件のことを聞くと態度を一変、露骨に動揺して電話と弁護士を要求する。そして電話を1本かけたのち、痙攣を止めるための薬を大量に服用し、自殺してしまった。ビドウェルは操られていただけで、真犯人は別にいる。そう考えたBAUはガルシアにビドウェルの電話とメールの記録の再調査を指示。ガルシアは彼がこの半年、毎月同じ日の同じ時刻にプリペイド携帯から電話を受けており、その携帯の支払いは、花束の支払いと同じカードで行われていたことをつきとめる。そして、携帯の電波から犯人の居場所を割り出したBAUは、現地の警察と協力し、その所在地に突入。しかしそこにはすでにレプリケーターの姿はなく、新たな模倣殺人の被害者と、壁一面に貼られたBAUのメンバーの写真、そして「ツークツワンク」の文字だけが残されていた。

【格言】
「模倣とは最も偽りのないへつらいである」英国の作家チャールズ・ケイレブ・コルトン(1780-1832)の言葉。

【ゲストスター】
ドニー・ビドウェル役は、歌手で俳優のスコット・グライムス。『ER緊急救命室』の10シーズンから登場したアーチー・モリス医師役で知られ、『ER』ではドラマの中で何度かその歌声も披露している。リッゾ刑事役は、『ザ・ソプラノズ/哀愁のマフィア』のブライアン、『リゾーリ&アイルズ』でリゾーリの幼なじみのジョバンニを演じたマシュー・デル・ネグロだ。

【レプリケーター】
リードがいきなり犯人に命名したこの言葉、「複製子」という英語なんですが、でもこの言葉を口にしたのはリード。リードといえば『スタートレック』! その『スタートレック』の中では、料理をはじめとして、分子を材料として実物とほとんど変わりのないコピーを作り出す架空の装置のことを、レプリケーターと呼んでいる。

【フィッシャー・キング】
シーズン1からシーズン2にかけて連続で放映されたエピソード『地獄からの挑戦状』の犯人のこと。

【ストラウスとブレイク】
ストラウスは、炭疽菌事件の際に誤認逮捕の矢面にブレイクをたたせ、彼女ひとりに責任を負わせた過去がある。そのことをずっと気に病んでいる様子で、ブレイクに幾度も話しかけ、「償いを形にしたい」と語っている。犯人ビドウェルは、かつてFBIに誤認逮捕され、それがもとで全てを失い、今回の犯行に及んだ。起きてしまったことの「償い」というのは、ストラウスの言葉ではないが、簡単なことではない。さて、登場した頃はBAUのチームと真っ向から対立、プレンティスをスパイのようにチームに送りこんだ経緯などもあるストラウスだが、アルコール依存症の問題や、ロッシとの密会もあって、その関係は少しずつ改善されている。そして今回のエピソードの中では、上層部が捜査からBAUを外そうとした際に、ホッチの判断を全面的に受け入れ、「じゃあ長官にこう言うわ。彼らを外したかったら、わたしをクビにするか殺してくれってね」と発言。このままチームと連携できる頼もしい上司になってくれるのかな。

【BGM】
レプリケーターがかけている曲は「ジャスト・イン・タイム」。チャップリンの長男、シドニー・チャップリンが主演したミュージカル『Bells are ringing』で歌われた曲で、その後、ディーン・マーティンとジュディ・ホリデイ主演の映画の中でも歌われている。ディーン・マーティンをはじめフランク・シナトラなどいろんな歌手が歌っているが、使われているのはアメリカで最高の男性歌手と言われるトニー・ベネット・バージョン。隠し撮りの写真、ツークツワンクという赤い文字、死体。不気味な部屋とは対照的な明るい声は、ちょうどいい時にあなたに会えた、と素敵な人と人との出会いを歌っている。

2014.4.22|エピソード・ガイド|コメント(2)トラックバック(0)

4月15日(火)S8#15『622』

15

■連続誘拐殺人
テキサス州オースティンで、1週間に3件の拉致事件が発生した。最初は大学生のクレイグ・ピケット。寮のパーティの最中に消え、翌朝、駐車場で死体が発見された。死因は鈍器による殴打。2人目はヘザー・ウィルソンで、お見合いパーティの会場から消え、刺殺されて発見された。そして昨夜ミシェル・ブラッドリーが結婚祝いのパーティの途中に姿を消した。被害者に接点はなく、遺体で発見された2件とも過剰殺傷で、クレイグは顔がへこむほど殴られ、ヘザーは時計以外の衣服を剥ぎ取られ、女性器が切られていた。やがて道路脇に捨てられたミシェルの遺体が発見される。ミシェルの死体も、ヘザー同様に時計だけを身につけていたが、友人はそれはミシェルの時計ではないと証言する。また、検視によってクレイグは殺された後に服を着せられていたことがわかり、BAUは犯人とクレイグは顔見知り以上の関係と分析する。寮の部屋を見たブレイクは、クレイグがゲイであったことを知る。やがて4人目の被害者が発見された。被害者はダグ・ウォーン。ボストン出身の会計士で、鈍器で後頭部を殴り、その後男性器を刺し、さらに顔を潰していた。彼の時計も時間がずらされており、被害者の腕時計を調べたリードは、全ての時計が犯人によって6:22にずらされていたことを突き止める。

■プロファイル
犯人は20代半ばから後半の白人男性。同性愛者であることに悩み、しかし同性への欲望を打ち消すこともできず、性衝動を抑えこんでいた。ところが最初の被害者であるクレイグ・ピケットに会い、欲望に負け、その同性とのセックスが犯行の引き金となった。セックスによるセロトニンの上昇とセックス後の急激な下降は、男性を落ち込ませるが、彼の場合、そこに同性に魅力を感じるのは間違いであるという思い込みが加わり、相手の男性に衝動的な暴力を振るった。そして精神状態が落ち着くと、今度は自分を正そうとして女性と関係を持とうとする。しかし女性では性的な興奮を得られない彼は、原因が彼女たちにあると考え、怒りをぶつける。この堂々めぐりは、長年にわたる精神的・肉体的虐待が原因であり、犯人は崩壊した家庭で育ち、父親か母親の支配のもとで虐待を受けていたと考えられる。犯人は女性とのセックスに失敗したり、男性への欲望に屈したりするごとに、より絶望し、犯行を重ねる。――BAUのまとめたプロファイルは以上の内容だった。

■転向施設
「6:22」とは何を意味するのか。ガルシアが日付、聖書で検索をかけたが、それらしい情報は発見されなかった。しかし聖書と同性愛というヒントを得たリードは、時計のメッセージは「18:22」で、聖書の「レビ記18章22節」が同性愛を戒める文言であることを指摘。近隣の同性愛転向施設を調べたところ、郊外のキャンプ・ウィリングが、この聖書の文言を使用していることがわかる。キャンプに事情聴取にでかけたJJとブレイクは、人間を画一的なものにしようとするキャンプの姿勢、そして上級セラピーという名の人権侵害が行われているであろうことに嫌悪を覚える。またキャンプでは、入所者全員にミシェルがつけていたものと同じ時計をさせていることも判明する。ガルシアがキャンプの入所者と、被害者の接点を調べた結果、2003年にキャンプに参加したミッチェル・ルイーズが4人目の被害者ダグ・ウォーンの同僚であることが判明。そのミチェルも職場からダグの家に向かったまま消息を断っていた。

■虐待、そして復讐
ミッチェルの過去を調査したガルシアは、彼の両親が、キャンプ入所から3週間後に、娼婦のイザベラ・グラントのダミー会社に定期的な支払いを行っていることを突き止めた。刑務所に収監中のイザベラと面会したホッチは、イザベラの司法取引要求を拒絶、彼女の目の前で行動を分析してみせる。イザベラは施設の求めに応じで、少年たちと性的な関係を持ち、そしてその行為を両親に見せ、共犯者とすることで、告発されないようにしていたのだ。ミッチェルと同時期の入所者でかつイザベラに金を振り込んでいた者、でダブル検索をした結果、ミッチェルの学校の同級生ポール・ウェスティンの名前が浮上する。その頃、ポールは彼のことを心配してやってきたミッチェルを連れて、父親の家に復讐に向かっていた。しかし父親とポールがもみ合い銃が暴発、ミッチェルが銃弾に斃れた。絶望したポールは、父親を殺し、さらに自殺しようとする。そこにポールが父親への復讐に向かうであろうと分析したBAUが到着。ポールは、「生きて証言者となり、今も苦しんでいる他の被害者を助けろ」という説得に応じて投降する。やがて彼の証言からキャンプに強制捜査が入り、虐待の実態が暴かれることとなる。

【格言】
「世界は全ての人を壊し、多くの人は壊された場所が強くなる」アメリカの作家アーネスト・ヘミングウェイ(1899年7月21日-1961年7月2日)の小説『武器よさらば』の一節。

【聖書】
「女と寝るように男と寝るのは恥ずべきことだ」というのは「レビ記」の18章22節。「レビ記」は旧約聖書のひとつで、成立については諸説あるが、神がシナイ山でモーセに語った内容とされ、律法として尊重されてきた。18章は性的な戒律を記しており、22節は同性との関係を戒め、他にもこの章では近親者や獣と性的関係を結ぶことを禁じている。
 ロッシが語った「新しい掟を授けよう。互いに愛しあいなさい。わたしがあなたを愛したように。互いに愛しあうのです」は、「ヨハネ書」の13章34節。ヨハネ書は新約聖書のひとつで、この部分は最後の晩餐でのイエスの言葉を記している。

【バスルームに虎】
「明日の朝は、バスルームに虎でもでるんじゃないの?」というのは、低予算ながら大ヒットした人気コメディ映画『ハングオーバー! 消えた花ムコと史上最悪の二日酔い』のネタ。一晩羽目を外して飲み潰れ、翌朝目覚めてみると、室内には鶏、バスルームには虎、クローゼットには見知らぬ赤ん坊がいて、さらに肝心の花婿の姿が消えていた……という展開。

【ゲストスター】
ポール役は、『4400未知からの生還者』ショーン・ファレル役、現在は『シカゴPD』に出演中のパトリック・ジョン・フリューガー。

【全員集合】
授業中のブレイクへの呼び出しの発信者はガルシア。画面には「AVENGERS ASSEMBLE」。「全員集合!」と伝えるこの文言は、アメコミのヒーローもの『アベンジャーズ』のキャッチフレーズだ。ところでこのときのスマホの画面は8:16。日本の大学はたいてい9時始業だが、アメリカの学校は朝が早く、7:30始まりのところが多いそうです。

2014.4.16|エピソード・ガイド|コメント(1)トラックバック(0)

4月8日(火)S8#14『姉妹』

14

■娘たちが消えた
ソールズベリーの911に、取り乱した男の声で電話が入った。男は「娘たちが消えた」と訴えて助けを求めるが、娘たちの姿を最後に見たのは36時間も前で、不審な部分が多々見受けられた。さらに彼は、1年前にも同じように911に電話をして、「妻が消えた」と訴えていることがわかる。このときもやはり失踪から2日目の電話で、未だに妻は見つかっていない。男はブルース・モリソン。作家で大学教授。妻のジュディが仕事の同僚ジェフ・ゴッドウィンと不倫関係にあったこともあり、ブルースに容疑がかかったが、証拠不十分で逮捕には至らなかった。ブルースはその後、事件のショックで大学も休職、17歳のセラと13歳のケイティの面倒を見ながら暮らしてきた。彼は果たして連続犯罪の被害者なのか、それとも犯人なのか……。BAUは急ぎ現地に飛んだ。

■犯人はブルース?
ブルースはいまだに妻の場所をあけてベッドの片側に寝ており、ジュディの私物もそのまま残している。その様子は、妻の帰りを待ち続けている誠実な夫のそれだ。しかしその一方で、空白の1日に関しては記憶がないと言い張るばかり。娘たちが消えた後、捜索したが所持しているはずのショットガンと38口径の銃の所在も不明だし、彼のシーツと靴からは硝煙反応もでた。さらに近隣の住人の証言から、ブルースは飲んだくれで、娘たちが消えた月曜の夜にも、父娘が言い争っていたこともわかる。やがて、捜査陣の祈りも虚しく、妹ケイティの遺体が川辺で発見される。ケイティの死因は鈍器による殴打で、死んだ後に川に投げ込まれていた。彼女の爪の間から皮膚が見つかり、そして、ブルースの腕には爪による防御創が残されていた。しかし、やはり本人は、それがなんでついたのか覚えていないと言うばかりだった。

■二重人格の発現
姉妹のメールを調べるガルシアは、セラがジュディの不倫相手でサッカーコーチのジェフと始終メールのやりとりをしていたことを発見する。そのことを問い詰められたジェフは、ブルースがアルコール依存症で、家族に暴力をふるっていたために、相談を受けていたと証言。その後、ケイティが虐待ホットラインに電話をしていたことも確認される。そして、その事実を突きつけられたブルースは、いきなり豹変、粗暴な態度を見せた。なんと彼は解離性同一性障害で、別人格が発現したのだ。ジョニーと名乗るその人格は、娘たちを川辺の廃屋に連れだして、懲らしめたと語る。現場に急行した捜査陣は、雨の中、ショットガンを手に森をさまようセラを発見。怯えるセラの顔は殴られ、腫れ上がっていた。

■JJの違和感
子どもの頃に、姉を失った過去のあるJJは、妹を失ったセラに自分を重ねて同情していた。しかし、自宅までセラを送り届けたところで、彼女の様子にどうしようもない違和感がある。姉妹を亡くしたというのに、セラが妙に落ち着いているのだ。不審に思い、モリソン家の物置を調べたJJは、セラが犯人であるという確信を抱く。また母親名義で入手していた父親の抗酒剤を、セラが打ち切っていたことも判明。ジェフに接触したのも、妹に虐待ホットラインに電話させたのも、妹の誕生で愛情を奪われたと思い込んだセラが仕組んだ策略だったのだ。JJが気づいたことを察知したセラは、JJに銃を向け「PTSDであんたの銃を見て怖くなったの」と言いのける。そこにモーガンとリードが到着。モーガンの説得に、傷ついた演技を続けながらも仕方なく銃を下ろしたセラは、そのまま後ろ手に手錠をかけられ連行される。物置でJJが発見した箱には、犯罪の記念品である、母親が消えた日で開かれたスケジュール帳には、母親のネックレスが挟まれていた。

【格言】
「愛に自然死はない。無知、思い違い、裏切りによって愛は死ぬ。疲れ果て、力尽き、輝きを失って息絶えるのだ」フランス生まれの作家アナイス・ニン(1903年2月21日-1977年1月14日)の言葉。11歳から数十年書き続け、銀行家であり芸術家でもあるヒュー・パーカー・ギラーと森林監督官のルパート・ポールとの重婚、ヘンリー・ミラーの愛人であったことなどを綴った日記や、性愛小説、自由奔放な生き方で知られる。
「つらい思い出にしろ、楽しい思い出にせよ、とらわれていては誰も幸せになれない。それがこの世の悲劇」物理学者で作家アラン・ライトマン(1948年11月28日-)の小説、『アインシュタインの夢』の一節。

【トーマス・ギブソン監督作品】
今回のエピソードは、ホッチ役のトマス・ギブソンの監督作品。彼はシーズン9の16話でもメガホンを握っている。マシュー・グレイ・ギュブラー同様に、毎シーズン恒例企画になる?

【ゲストスター】
父親役のケン・オリンは、『ヒルストリート・ブルース』のハリー・ガリバノレディ役で注目され、現在は俳優と同時に監督・総指揮も勤める実力派。『ブラザーズ& シスターズ』では総指揮とヴィッド・カプラン役、『エイリアス』の総指揮、『スリーピー・ホロウ』の監督などで知られる。フリードマン刑事役はキース・ザラバッカ。『エンジェル』のシーズン3で、エンジェルの敵として登場するバンパイア・ハンターのダニエル・ホルツ、『コールドケース』では嫌われ役のドーティ副本部長などを演じている。

2014.4. 9|エピソード・ガイド|コメント(6)トラックバック(0)

4月1日(火)S8#13『血の肖像』

13

■血を抜かれた死体
サンフランシスコで、ビニールに包まれた遺体が2体発見された。1人は40代の白人男性で、職業はヘッジファンド・マネージャー。もう1人は大学に入ったばかりの若い黒人の女性で、バイトを掛け持ちする苦学生だ。被害者は、人種、性別、生活レベルなどすべて異なるが、2人とも生きているうちに血液の大半を抜かれ、遺体には血液が半リットルも残っていなかった。拷問の一種か、血への執着か、吸血行為のためか。犯人の意図が解けないまま、さらに第3の被害者が発見される。その遺体は、血が抜き取られているだけではなく瞼が切り取られていた。さらに検視で、被害者の血中から麻酔用のケタミンが検出され、吸血行為の可能性は消去された。

■そのころリードは……
メイヴの死から2週間が経過したが、リードは未だそのショックから立ち直ることができず、仕事も休み、部屋に閉じこもっていた。ガルシアやJJは、幾度も彼の部屋に足を運ぶが、扉は閉ざされたまま。モーガンも何度も電話をしていたが、応答はなかった。ところが、モーガンがサンフランシスコから事件の概要をリードの留守番電話に吹き込むと、リードから間髪を入れず、折り返しの電話が入った。リードは、犯人が眼球を傷つけないようにしているならば、それは被害者の視線が大事なのだと指摘、事件以外の話は避けるように電話を切った。翌日さらに4人目の遺体が発見される。リードの助言をふまえて、遺棄現場を検証するブレイクは、無理やり開かれた被害者の視線の先に、石像があることに気づく。これまでの遺棄現場も全て、絵や壁画など芸術作品のある場所だった。

■プロファイル:血のアート
「犯人は20代から30代の白人男性。アートに取り憑かれ、自分を画家か、芸術家だと思っている。遺体遺棄現場のアートは、いずれも見向きもされないようなものばかりで、これは犯人自身を象徴している。瞼を切り取ったのは、自分の見ているものを被害者に無理やり見せようとしたから。そして、抜き取った血は、アートを作るための絵の具代わりにつかわれている。犯行のペースが早いのは、作品を描けば描くほど、認められるチャンスが増えると思い、絵の具を必要としているからだ」というのが、BAUがまとめたプロファイルだった。

■血への衝動
やがて画廊に血で描いたアートを持ち込んだ人物がいることが判明する。その絵は最初の被害者を描いたものだった。買い手からその絵画を押収・分析したところ、絵の具にした血液から白血球や血漿が取り除かれていた。いったい何のために? 全員が首を傾げたそのとき、2週間ぶりに部屋を出たリードがサンフランシスコに到着。犯人は血友病患者で、白血球や血漿を取り除くのは習慣によるものではないか、血への執着の強さから鑑みるに、血友病患者のなかでも重篤なクリスマス病ではないかと指摘する。さらにBAUは、被害者の血液型が全員違うことから、犯人はどの血液型にも適応できるAB型であると推測。ガルシアの調査と絞り込によって、ベイエリアの美術館の管理事務所に勤めるブライアン・ヒューズの名前が浮上する。その頃、画廊経営者のマディソンが行方不明という情報が入った。彼女の画廊には争った痕跡があり、壁には血の絵画がかけられていた。ブライアンは自分の絵を認めてくれなかった彼女を拉致し、瞼を切り取って無理やり全てを見せようと考えたのだ。ブライアンのナイフがマディソンに向けられたまさにそのとき、BAUが到着。抵抗したブライアンは射殺され、間一髪のところでマディソンは救出された。

【格言】
「私の血を奪うがいい。ただ、長く苦しませないでほしい」フランス国王ルイ16世の王妃マリー・アントワネット(1755年11月2日-1793年10月16日)が1793年10月14日の革命裁判で述べた言葉。
「忘れることより、やり直し方を学ぶことの方が、時には難しかったりする」作家でブロガーのニコール・ソボンの言葉。

【ゲストスター】
ブライアン役はジョン・パトリック・アメドリ。『ゴシップ・ガール』のシーズン2でセリーナがつきあってたアーロン・ローズを演じていた(そういえば彼もアーティストでしたね)。画廊のマディソンは、『メルローズ・プレイス』レクシー・スターリン役のジェイミー・ルナーだ。

【ハノーファーの吸血鬼】
1919年から1924年6月までに、有罪と認定されたものだけでも24人を殺害した、ドイツのハノーファ出身の殺人鬼フリッツ・ハールマンの別名。ハールマンは、ハノーファー中央駅で若い男性浮浪者や男娼を物色、自分のアパートに誘い、男色行為中に犠牲者の喉を噛み破って殺害した。1924年12月19日に有罪判決を受け、1925年4月15日早朝にハノーファー地方裁判所の刑務所でギロチンによる斬首刑に処された。ハールマンは殺した人間の肉を市場で豚肉と偽って売っていたという噂もある。

【マグナム・オーパス】
今回のエピソード、原題はマグナム・オーパス。ラテン語で「最高傑作」を意味する。

【リードの復帰】
メイヴを失ってから2週間。食べ物や花を入れたバスケットを扉の前に置くガルシアにも、出勤前に様子を見に立ち寄るJJにも、そして何度も何度も留守番電話にメッセージを入れるモーガンにも返事をせず、悲しみの殻に閉じこもるリード。そんな彼の心の扉を開けたのは、モーガンの捜査に関する質問だった。事件の資料を取り寄せたリードは、部屋を出て、サンフランシスコでチームに合流する。彼を迎える仲間たちの優しい表情、なかでもヘイリーを失ったホッチとの会話が切ないですね。そして事件解決後、リードはモーガン、JJ、ガルシアに手伝いを頼み、荒れ果てた部屋を片付ける。決して忘れることはできないが、こうやって、少しずつ整理して乗り越えて行くのでしょうね……。

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