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三村美衣
(みむらみい)

書評家。雑誌「活字倶楽部」、「SFマガジン」、産経新聞などで書評連載中。趣味は仕掛け絵本の蒐集。


4月8日(火)S8#14『姉妹』

14

■娘たちが消えた
ソールズベリーの911に、取り乱した男の声で電話が入った。男は「娘たちが消えた」と訴えて助けを求めるが、娘たちの姿を最後に見たのは36時間も前で、不審な部分が多々見受けられた。さらに彼は、1年前にも同じように911に電話をして、「妻が消えた」と訴えていることがわかる。このときもやはり失踪から2日目の電話で、未だに妻は見つかっていない。男はブルース・モリソン。作家で大学教授。妻のジュディが仕事の同僚ジェフ・ゴッドウィンと不倫関係にあったこともあり、ブルースに容疑がかかったが、証拠不十分で逮捕には至らなかった。ブルースはその後、事件のショックで大学も休職、17歳のセラと13歳のケイティの面倒を見ながら暮らしてきた。彼は果たして連続犯罪の被害者なのか、それとも犯人なのか……。BAUは急ぎ現地に飛んだ。

■犯人はブルース?
ブルースはいまだに妻の場所をあけてベッドの片側に寝ており、ジュディの私物もそのまま残している。その様子は、妻の帰りを待ち続けている誠実な夫のそれだ。しかしその一方で、空白の1日に関しては記憶がないと言い張るばかり。娘たちが消えた後、捜索したが所持しているはずのショットガンと38口径の銃の所在も不明だし、彼のシーツと靴からは硝煙反応もでた。さらに近隣の住人の証言から、ブルースは飲んだくれで、娘たちが消えた月曜の夜にも、父娘が言い争っていたこともわかる。やがて、捜査陣の祈りも虚しく、妹ケイティの遺体が川辺で発見される。ケイティの死因は鈍器による殴打で、死んだ後に川に投げ込まれていた。彼女の爪の間から皮膚が見つかり、そして、ブルースの腕には爪による防御創が残されていた。しかし、やはり本人は、それがなんでついたのか覚えていないと言うばかりだった。

■二重人格の発現
姉妹のメールを調べるガルシアは、セラがジュディの不倫相手でサッカーコーチのジェフと始終メールのやりとりをしていたことを発見する。そのことを問い詰められたジェフは、ブルースがアルコール依存症で、家族に暴力をふるっていたために、相談を受けていたと証言。その後、ケイティが虐待ホットラインに電話をしていたことも確認される。そして、その事実を突きつけられたブルースは、いきなり豹変、粗暴な態度を見せた。なんと彼は解離性同一性障害で、別人格が発現したのだ。ジョニーと名乗るその人格は、娘たちを川辺の廃屋に連れだして、懲らしめたと語る。現場に急行した捜査陣は、雨の中、ショットガンを手に森をさまようセラを発見。怯えるセラの顔は殴られ、腫れ上がっていた。

■JJの違和感
子どもの頃に、姉を失った過去のあるJJは、妹を失ったセラに自分を重ねて同情していた。しかし、自宅までセラを送り届けたところで、彼女の様子にどうしようもない違和感がある。姉妹を亡くしたというのに、セラが妙に落ち着いているのだ。不審に思い、モリソン家の物置を調べたJJは、セラが犯人であるという確信を抱く。また母親名義で入手していた父親の抗酒剤を、セラが打ち切っていたことも判明。ジェフに接触したのも、妹に虐待ホットラインに電話させたのも、妹の誕生で愛情を奪われたと思い込んだセラが仕組んだ策略だったのだ。JJが気づいたことを察知したセラは、JJに銃を向け「PTSDであんたの銃を見て怖くなったの」と言いのける。そこにモーガンとリードが到着。モーガンの説得に、傷ついた演技を続けながらも仕方なく銃を下ろしたセラは、そのまま後ろ手に手錠をかけられ連行される。物置でJJが発見した箱には、犯罪の記念品である、母親が消えた日で開かれたスケジュール帳には、母親のネックレスが挟まれていた。

【格言】
「愛に自然死はない。無知、思い違い、裏切りによって愛は死ぬ。疲れ果て、力尽き、輝きを失って息絶えるのだ」フランス生まれの作家アナイス・ニン(1903年2月21日-1977年1月14日)の言葉。11歳から数十年書き続け、銀行家であり芸術家でもあるヒュー・パーカー・ギラーと森林監督官のルパート・ポールとの重婚、ヘンリー・ミラーの愛人であったことなどを綴った日記や、性愛小説、自由奔放な生き方で知られる。
「つらい思い出にしろ、楽しい思い出にせよ、とらわれていては誰も幸せになれない。それがこの世の悲劇」物理学者で作家アラン・ライトマン(1948年11月28日-)の小説、『アインシュタインの夢』の一節。

【トーマス・ギブソン監督作品】
今回のエピソードは、ホッチ役のトマス・ギブソンの監督作品。彼はシーズン9の16話でもメガホンを握っている。マシュー・グレイ・ギュブラー同様に、毎シーズン恒例企画になる?

【ゲストスター】
父親役のケン・オリンは、『ヒルストリート・ブルース』のハリー・ガリバノレディ役で注目され、現在は俳優と同時に監督・総指揮も勤める実力派。『ブラザーズ& シスターズ』では総指揮とヴィッド・カプラン役、『エイリアス』の総指揮、『スリーピー・ホロウ』の監督などで知られる。フリードマン刑事役はキース・ザラバッカ。『エンジェル』のシーズン3で、エンジェルの敵として登場するバンパイア・ハンターのダニエル・ホルツ、『コールドケース』では嫌われ役のドーティ副本部長などを演じている。

2014.4. 9|エピソード・ガイド|コメント(6)トラックバック(0)

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コメント

今回のエピソードを観て、S4/ep.20「2人の殺人鬼」とS4/ep.21「灰色の陰」の両エピソードを思い出しました。2つともドンデン返しがあって、忘れられないお気に入りのエピソードなのですが、今回の「姉妹」にはこの2つのエピソードの肝になるネタが盛り込まれていました。すごく練りこまれた脚本で、最後まで緊張感が続いて、とっても面白かった!です。残虐描写が少ないのも個人的には◎。(サイコパスを相手にするクリマイなので、残酷描写が多いのは仕方ないですね)

トーマス・ギブソン初監督エピソードに相応しい、良質のエピソードでした(^^)

投稿: ままん♪ | 2014年4月 9日 (水) 09時32分

どんでん返しとしては良質エピソードですが
母の浮気相手を絶妙に利用したり、発見されるまで
汚い小屋に潜むなど、とてつもない壮大で周到な
計画であるにも関わらず、自宅に着いた途端、
FBI捜査官のJJに対して悲劇の娘を止めて
、JJに対して銃口を向けるなど、冷徹な計画殺人者
から突然、異常者みたいになって意味不明な犯人像でした

投稿: 美香 | 2014年4月10日 (木) 23時26分

あれ、森の中で見つかったのは姉のセラではなかったでしたか。

投稿: しゅり | 2014年4月13日 (日) 17時51分

webboard/index.php?topic=

投稿: schalke trikot | 2014年4月15日 (火) 02時19分

しゅりさん、そうです、森で見つかったのは姉のセラの方です。
訂正お願いしてます。
ご指摘ありがとうございました!

投稿: 三村美衣 | 2014年4月16日 (水) 11時42分

この話を見て、韓流ドラマの「太陽の女」を思い出しました。血は繋がっていないんですが、家族3人の生活を壊されたくないために、妹に嫉妬するという点が非常に似ていました。幸い、妹は殺されずに置き去りにされただけなんですがね・・・。(笑)

投稿: w.s | 2014年4月19日 (土) 16時55分

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