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三村美衣
(みむらみい)

書評家。雑誌「活字倶楽部」、「SFマガジン」、産経新聞などで書評連載中。趣味は仕掛け絵本の蒐集。


4月22日(火)S8#16『レプリケーター』

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■レプリケーターからの挑戦
クワンティコの受付に、JJ宛の花束が届いた。添えられたカードの言葉は「ツークツワンク」。メイヴの事件でリードにかかってきた電話の言葉だ。当時は、犯人のダイアンからの電話だと思われていたが、実はBAUを付け狙う模倣犯「レプリケーター」からのものだったのだ。花束を届けたのは地元のフラワーショップだが、支払いに使ったカードは盗まれたもの、注文はフィラデルフィアからプリペイド携帯からと、残念ながら、花束から犯人につながる情報はほとんどなかった。レプリケーターによる犯行の最初はダラスだ。サイレンサー事件の1ヶ月後に、口を縫い合わされた死体が発見された。次はニューメキシコ近くの国境で、他人の足を縫い付けられた男性の死体が、そして3件目は人間マリオネットにされた遺体が、フェニックスで発見されている。そしてさらに今朝、フィラデルフィアで、血を抜かれ、まぶたが切り落とされた女性の死体が発見されたのだ。

■復讐?
これまで、レプリケーターの犯行は、オリジナルの事件と同じ場所で行われてきた。しかし、今回はオリジナルはサンフランシスコで起きたにもかかわらず、なぜかフィラデルフィアで発生。これまでの模倣から進化し、犯人がルールを変えてきたということなのか……。さらにチームがフィラデルフィアに到着する前に、新たな遺体が発見される。そしてまた、間をおかずして、公園で3人目の遺体が発見される。なんとその遺体には、隠し撮りしたホッチの写真がのせられていた。レプリケーターの目的はFBIへの挑戦や愚弄ではなく、復讐心によるものだ。そう考えて、復讐の原因の分析にとりかかったBAUは、殺された3人共が看護師の経験者であることに着目。過去の看護師絡みの事件を洗いなおしたガルシアは、BAUが15年前に担当したピッツバーグでのナース連続殺人へと行き着く。

■誤認逮捕
「犯人は40代から50代の白人男性。犯罪や法医学に詳しいので、犯罪歴があるか、捜査方法を学んだもの。犯人はBAUのチーム全員をストーキングしており、国中を動き回る時間と手段を持つ人物。足取りを残さずに捜査の手を逃れる知恵もある。始まりは15年前のピッツバーグ。4人の看護師を殺した犯人のジャック・リー・ケンパーは最近死刑になっているため、死刑になったことへの復讐か、あるいは彼を無罪だと信じている人物、ケンパーの家族や知人、もしくは解決が遅すぎたという恨みも考えられる」というのは、この地点でのBAUによるプロファイルだ。しかしケンパーの周囲をいくら洗いなおしても犯人につながる人物は出てこない。捜査が暗礁に乗り上げたと思われたとき、当時を知るロッシが、この事件で容疑者として勾留されたドニー・ビドウィルのことを思い出した。ビドウィルは誤認逮捕だったが、実名が公表されたために仕事も失い、さらにそのことがもとで酒場で絡まれ重い障害まで負っていた。やがて家族ともうまくいかなくなった彼は、2、3年前に妻と別居、5ヶ月前には離婚が成立していた。引き金はケンパーの死刑ではなく、この離婚だったのだ。地元警察とBAUはビドウェルの自宅に急行、ビドウェルはリッゾ刑事に向かって銃を撃つが、モーガンの機転で事なきを得、逮捕される。

■ツークツワンク
しかしBAUは逮捕後のビドウェルの態度に疑問を抱きはじめる。自宅からBAUの写真や、まぶたが発見されるが、部屋は散らかっており、で緻密なレプリケーターのプロファイルと合致しないのだ。JJとブレイクが子供の話から突破口をひらき、ビドウェルの証言を引き出すことに成功。しかし彼は、看護師殺しに関しては認める発言をしたものの、他の事件のことを聞くと態度を一変、露骨に動揺して電話と弁護士を要求する。そして電話を1本かけたのち、痙攣を止めるための薬を大量に服用し、自殺してしまった。ビドウェルは操られていただけで、真犯人は別にいる。そう考えたBAUはガルシアにビドウェルの電話とメールの記録の再調査を指示。ガルシアは彼がこの半年、毎月同じ日の同じ時刻にプリペイド携帯から電話を受けており、その携帯の支払いは、花束の支払いと同じカードで行われていたことをつきとめる。そして、携帯の電波から犯人の居場所を割り出したBAUは、現地の警察と協力し、その所在地に突入。しかしそこにはすでにレプリケーターの姿はなく、新たな模倣殺人の被害者と、壁一面に貼られたBAUのメンバーの写真、そして「ツークツワンク」の文字だけが残されていた。

【格言】
「模倣とは最も偽りのないへつらいである」英国の作家チャールズ・ケイレブ・コルトン(1780-1832)の言葉。

【ゲストスター】
ドニー・ビドウェル役は、歌手で俳優のスコット・グライムス。『ER緊急救命室』の10シーズンから登場したアーチー・モリス医師役で知られ、『ER』ではドラマの中で何度かその歌声も披露している。リッゾ刑事役は、『ザ・ソプラノズ/哀愁のマフィア』のブライアン、『リゾーリ&アイルズ』でリゾーリの幼なじみのジョバンニを演じたマシュー・デル・ネグロだ。

【レプリケーター】
リードがいきなり犯人に命名したこの言葉、「複製子」という英語なんですが、でもこの言葉を口にしたのはリード。リードといえば『スタートレック』! その『スタートレック』の中では、料理をはじめとして、分子を材料として実物とほとんど変わりのないコピーを作り出す架空の装置のことを、レプリケーターと呼んでいる。

【フィッシャー・キング】
シーズン1からシーズン2にかけて連続で放映されたエピソード『地獄からの挑戦状』の犯人のこと。

【ストラウスとブレイク】
ストラウスは、炭疽菌事件の際に誤認逮捕の矢面にブレイクをたたせ、彼女ひとりに責任を負わせた過去がある。そのことをずっと気に病んでいる様子で、ブレイクに幾度も話しかけ、「償いを形にしたい」と語っている。犯人ビドウェルは、かつてFBIに誤認逮捕され、それがもとで全てを失い、今回の犯行に及んだ。起きてしまったことの「償い」というのは、ストラウスの言葉ではないが、簡単なことではない。さて、登場した頃はBAUのチームと真っ向から対立、プレンティスをスパイのようにチームに送りこんだ経緯などもあるストラウスだが、アルコール依存症の問題や、ロッシとの密会もあって、その関係は少しずつ改善されている。そして今回のエピソードの中では、上層部が捜査からBAUを外そうとした際に、ホッチの判断を全面的に受け入れ、「じゃあ長官にこう言うわ。彼らを外したかったら、わたしをクビにするか殺してくれってね」と発言。このままチームと連携できる頼もしい上司になってくれるのかな。

【BGM】
レプリケーターがかけている曲は「ジャスト・イン・タイム」。チャップリンの長男、シドニー・チャップリンが主演したミュージカル『Bells are ringing』で歌われた曲で、その後、ディーン・マーティンとジュディ・ホリデイ主演の映画の中でも歌われている。ディーン・マーティンをはじめフランク・シナトラなどいろんな歌手が歌っているが、使われているのはアメリカで最高の男性歌手と言われるトニー・ベネット・バージョン。隠し撮りの写真、ツークツワンクという赤い文字、死体。不気味な部屋とは対照的な明るい声は、ちょうどいい時にあなたに会えた、と素敵な人と人との出会いを歌っている。

2014.4.22|エピソード・ガイド|コメント(2)トラックバック(0)

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コメント

今回のエピソードでは、久々に登場のストラウスがなんだかイイ人になっていてびっくりしました(←ロッシのおかげ?)。そして、重要なエピソードにはやっぱり出てくるアンダーソン君(^^) 今回は名前だけでなく、チラリと顔を見せてくれたのも嬉しかったです。

名前だけの登場でしたがギデオンの話題がたくさん出てきて懐かしかったし、フィッシャー・キングの事件まで言及されて、何とも盛りだくさんでした。

BGMの件、詳しく教えていただいてありがとうございました。大量の写真にツークツワンクの文字、横たわる死体。その背景に「ちょうどいい時にあなたに会えた~♪」の歌声は不気味さ倍増です(>_<) 今後の展開が非常に気になりました。

投稿: ままん♪ | 2014年4月23日 (水) 09時09分

全体的に不気味なお話でしたね(>_<)
今シーズン登場の有名俳優、ブラッド・ドゥーリフは登場済みですが、マーク・ハミルは未だ登場なし。
もしかしたら、レプリケーターかも…なんて考えています。
スター・ウォーズファンとして、レプリケーターの正体が明かされるのを、ドキドキしながら待っている状態です(^^;)

投稿: ユファ | 2014年4月23日 (水) 12時43分

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