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三村美衣
(みむらみい)

書評家。雑誌「活字倶楽部」、「SFマガジン」、産経新聞などで書評連載中。趣味は仕掛け絵本の蒐集。


4月15日(火)S8#15『622』

15

■連続誘拐殺人
テキサス州オースティンで、1週間に3件の拉致事件が発生した。最初は大学生のクレイグ・ピケット。寮のパーティの最中に消え、翌朝、駐車場で死体が発見された。死因は鈍器による殴打。2人目はヘザー・ウィルソンで、お見合いパーティの会場から消え、刺殺されて発見された。そして昨夜ミシェル・ブラッドリーが結婚祝いのパーティの途中に姿を消した。被害者に接点はなく、遺体で発見された2件とも過剰殺傷で、クレイグは顔がへこむほど殴られ、ヘザーは時計以外の衣服を剥ぎ取られ、女性器が切られていた。やがて道路脇に捨てられたミシェルの遺体が発見される。ミシェルの死体も、ヘザー同様に時計だけを身につけていたが、友人はそれはミシェルの時計ではないと証言する。また、検視によってクレイグは殺された後に服を着せられていたことがわかり、BAUは犯人とクレイグは顔見知り以上の関係と分析する。寮の部屋を見たブレイクは、クレイグがゲイであったことを知る。やがて4人目の被害者が発見された。被害者はダグ・ウォーン。ボストン出身の会計士で、鈍器で後頭部を殴り、その後男性器を刺し、さらに顔を潰していた。彼の時計も時間がずらされており、被害者の腕時計を調べたリードは、全ての時計が犯人によって6:22にずらされていたことを突き止める。

■プロファイル
犯人は20代半ばから後半の白人男性。同性愛者であることに悩み、しかし同性への欲望を打ち消すこともできず、性衝動を抑えこんでいた。ところが最初の被害者であるクレイグ・ピケットに会い、欲望に負け、その同性とのセックスが犯行の引き金となった。セックスによるセロトニンの上昇とセックス後の急激な下降は、男性を落ち込ませるが、彼の場合、そこに同性に魅力を感じるのは間違いであるという思い込みが加わり、相手の男性に衝動的な暴力を振るった。そして精神状態が落ち着くと、今度は自分を正そうとして女性と関係を持とうとする。しかし女性では性的な興奮を得られない彼は、原因が彼女たちにあると考え、怒りをぶつける。この堂々めぐりは、長年にわたる精神的・肉体的虐待が原因であり、犯人は崩壊した家庭で育ち、父親か母親の支配のもとで虐待を受けていたと考えられる。犯人は女性とのセックスに失敗したり、男性への欲望に屈したりするごとに、より絶望し、犯行を重ねる。――BAUのまとめたプロファイルは以上の内容だった。

■転向施設
「6:22」とは何を意味するのか。ガルシアが日付、聖書で検索をかけたが、それらしい情報は発見されなかった。しかし聖書と同性愛というヒントを得たリードは、時計のメッセージは「18:22」で、聖書の「レビ記18章22節」が同性愛を戒める文言であることを指摘。近隣の同性愛転向施設を調べたところ、郊外のキャンプ・ウィリングが、この聖書の文言を使用していることがわかる。キャンプに事情聴取にでかけたJJとブレイクは、人間を画一的なものにしようとするキャンプの姿勢、そして上級セラピーという名の人権侵害が行われているであろうことに嫌悪を覚える。またキャンプでは、入所者全員にミシェルがつけていたものと同じ時計をさせていることも判明する。ガルシアがキャンプの入所者と、被害者の接点を調べた結果、2003年にキャンプに参加したミッチェル・ルイーズが4人目の被害者ダグ・ウォーンの同僚であることが判明。そのミチェルも職場からダグの家に向かったまま消息を断っていた。

■虐待、そして復讐
ミッチェルの過去を調査したガルシアは、彼の両親が、キャンプ入所から3週間後に、娼婦のイザベラ・グラントのダミー会社に定期的な支払いを行っていることを突き止めた。刑務所に収監中のイザベラと面会したホッチは、イザベラの司法取引要求を拒絶、彼女の目の前で行動を分析してみせる。イザベラは施設の求めに応じで、少年たちと性的な関係を持ち、そしてその行為を両親に見せ、共犯者とすることで、告発されないようにしていたのだ。ミッチェルと同時期の入所者でかつイザベラに金を振り込んでいた者、でダブル検索をした結果、ミッチェルの学校の同級生ポール・ウェスティンの名前が浮上する。その頃、ポールは彼のことを心配してやってきたミッチェルを連れて、父親の家に復讐に向かっていた。しかし父親とポールがもみ合い銃が暴発、ミッチェルが銃弾に斃れた。絶望したポールは、父親を殺し、さらに自殺しようとする。そこにポールが父親への復讐に向かうであろうと分析したBAUが到着。ポールは、「生きて証言者となり、今も苦しんでいる他の被害者を助けろ」という説得に応じて投降する。やがて彼の証言からキャンプに強制捜査が入り、虐待の実態が暴かれることとなる。

【格言】
「世界は全ての人を壊し、多くの人は壊された場所が強くなる」アメリカの作家アーネスト・ヘミングウェイ(1899年7月21日-1961年7月2日)の小説『武器よさらば』の一節。

【聖書】
「女と寝るように男と寝るのは恥ずべきことだ」というのは「レビ記」の18章22節。「レビ記」は旧約聖書のひとつで、成立については諸説あるが、神がシナイ山でモーセに語った内容とされ、律法として尊重されてきた。18章は性的な戒律を記しており、22節は同性との関係を戒め、他にもこの章では近親者や獣と性的関係を結ぶことを禁じている。
 ロッシが語った「新しい掟を授けよう。互いに愛しあいなさい。わたしがあなたを愛したように。互いに愛しあうのです」は、「ヨハネ書」の13章34節。ヨハネ書は新約聖書のひとつで、この部分は最後の晩餐でのイエスの言葉を記している。

【バスルームに虎】
「明日の朝は、バスルームに虎でもでるんじゃないの?」というのは、低予算ながら大ヒットした人気コメディ映画『ハングオーバー! 消えた花ムコと史上最悪の二日酔い』のネタ。一晩羽目を外して飲み潰れ、翌朝目覚めてみると、室内には鶏、バスルームには虎、クローゼットには見知らぬ赤ん坊がいて、さらに肝心の花婿の姿が消えていた……という展開。

【ゲストスター】
ポール役は、『4400未知からの生還者』ショーン・ファレル役、現在は『シカゴPD』に出演中のパトリック・ジョン・フリューガー。

【全員集合】
授業中のブレイクへの呼び出しの発信者はガルシア。画面には「AVENGERS ASSEMBLE」。「全員集合!」と伝えるこの文言は、アメコミのヒーローもの『アベンジャーズ』のキャッチフレーズだ。ところでこのときのスマホの画面は8:16。日本の大学はたいてい9時始業だが、アメリカの学校は朝が早く、7:30始まりのところが多いそうです。

2014.4.16|エピソード・ガイド|コメント(1)トラックバック(0)

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コメント

シーズン3/ep.17灼熱の街でも似たような境遇の犯人が登場しましたが、今回も切ない展開でした。やったことは許されないけれど、彼自身も被害者なのですよね。最後に“矯正”施設に捜査が入ったことが救いでした。

ブレイク教授の授業、どうやら途中から助手の方が引き継いだようですが、早朝から出席していた大勢の生徒たちはがっかりしたでしょうね。ブレイクはこのまま教授職も続けていけるのかしら?なんて、ちょっと心配になってしまいました。

投稿: ままん♪ | 2014年4月16日 (水) 09時39分

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