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三村美衣
(みむらみい)

書評家。雑誌「活字倶楽部」、「SFマガジン」、産経新聞などで書評連載中。趣味は仕掛け絵本の蒐集。


3月4日(火)S8#9『悪を聞き、悪を見る』

9

■悪を聞き、悪を見る
シアトルで2日続けて刺殺事件が発生した。最初の被害者は28歳の青年のリンカーン・ベル、2人目は42歳の女性シンシア・ストローブル。殺害現場はいずれも自宅アパートで、部屋の壁には赤いペンキで「悪を聞き、悪を見る」という意味の通じないメッセージが残されていた。殺された2人は、人種、性別、年齢、居住エリアも異なる。シンシアの住居はセキュリティーが厳重で、リンカーンの住居はエレベーターもない6階にあり、犯人はそれぞれに侵入する知力も体力も持ち合わせている。また、被害者は共に、まず頸動脈と大動脈を切って確実に殺し後にめった刺しにされており、犯行には使命感と怒りが現れている。また検視の結果、殺害に使われた凶器が、半円型の特殊な形状の刃物であることが判明、リードは犯行が儀式的な意味合いを持つのではないかと推理する。

■自己啓発セミナー
当初は接点がないかと思われた被害者だが、やがて2人が、バリー・フリンの自己啓発セミナーの参加者であったことが判明する。フリンはネヴァダ出身で本名ハロルド・カーウィン。以前は車のセールスマンで、飲み屋でケンカを起こし暴行罪で逮捕されるなどの過去もあるが、あるときいきなり妻と別れ仕事もやめて砂漠暮らしをはじめた。そして3年、砂漠でひたすら瞑想して真の才能に目覚めた彼はバリー・フリンとなって、学校などで講演を開始。またたく間に信者が増えて、今やセミナーを開くと1000人会場が満員となるほどの人気ぶりだ。マネージャーの証言で、生きているシンシアに最後に会ったのはフリンであることは判明するが、肝心のフリンの行方はマネージャーにもわからなかった。やがてフリンの車がゲイバーの駐車場で発見される。彼がプライベートをひた隠しにしていたのは性癖のせいだったのだ。フリンは何者かに拉致されたらしく、車のそばには血痕が残されていた。

■プロファイル
「犯人はバリー・フリンの信奉者で、恋愛妄想に陥っている。犯人は男性で、犯行は忍耐力を要するため、年齢は30代から40代。独身で、社会的には未熟で、対人能力に欠けている。恋愛妄想を持つ者が暴力に訴えるのは、対象との仲を邪魔されたときである。最初の被害者2人は、フリンといるところを犯人に見られて嫉妬から殺されたか、もしくはフリンへの愛を証明するために殺されたかのどちらかだ。犯人がフリンに愛されていると思い込んでいる場合、現実でその関係を否定されると、フリンを殺すことでその絆を証明しようとする可能性がある。時間が経てば経つほど、現実と妄想のズレが露呈するので、急がなければ新たな被害が発生する」というのがBAUのプロファイルだ。ところがその後、新たな事件が発生する。3人目の被害者は、ジャネット・ドット。壁にはまたも、意味の通らない「赤を聞き、赤を見る」という言葉が残されていたが、ジャネットにはフリンとの接点がなかった。

■共感覚
犯人とジャネットは、いったいどこで知り合ったのか――。ジャネットの記録を照合したBAUは、彼女が度々電話をしていたルクソール銀行のコールセンターに、カール・フィンスターというフリンのファンの男性が勤めていたことを突き止める。カールは奇矯な振る舞いが多くさらに客を罵倒したために、4ヶ月前に解雇になっていた。カールの応対録音を聞いたリードは、「言葉を見れば本性がわかる」という彼の発言から、カールが言葉を聞くと色のついた文字が見える共感覚の持ち主なのだということに思い当たる。かねてより共感覚に悩まされていたカールは、ある日、フリンの自己啓発CDに触発され、才能を開花させようと決意。さらに色が善悪を表していると思い込んだ彼は、電話応対した相手の中から「悪者」を選び、それを順に始末していくことにしたのだ。カールはフリンを道連れにして次の標的であるハワード・ジェフソンの家に向かった。ところがそこにいたのはジェフソンから家を賃貸したコールドウェル夫妻だった。人違いにもかかわらず、殺そうとするカールを、フリンは賢明に止めようと説得する。しかし、カールの目には、フリンのその言葉が悪を意味する「赤」に見えた。フリンに対する不信感がいっきに募ったカールは、フリンに斬りかかる。そこに顧客リストから対象を絞り混み、ハワード・ジェフソンにたどりついたBAUが到着。カールを説得して投降させ、フリンとコールドウェル夫妻を救出した。

【格言】
「わずかな勇気の欠如が、多大なる才能の損失を招く」イギリスの文筆家、聖職者シドニー・スミス(1771年-1845年)の言葉。
「人間の存在の真髄は生き長らえることではなく、生きる理由を見つけることである」ロシアの文豪フョードル・ドストエフスキー(1821年11月11日-1881年2月9日)の言葉。

【ゲストスター】
フリンを演じているのは映画『ザ・ラスト・エクソシズム』のパトリック・ファビアン。カールを演じているのはラファエル・スバージ。『堕ちた弁護士ニック・フォーリン』では同僚弁護士ジェイク、『プリズン・ブレイク』では悪役のラルフ・ベッカーを演じている。

【共感覚】
共感覚というのは、一つの刺激に対して通常の感覚だけでなく、異なる感覚が無意識に働く特殊な知覚現象のことを指す。たとえば、文字や音に色を感じたり、匂いや動きを感じたりする。今回のエピソードでは話している言葉が文字として認識され、それに色が見えるとちょっと複雑だが、共感覚の中でも文字に色が見える色聴が一番多く、音に色が見える、数字に色が見えるなども多数報告されている。ピアニストのエレーヌ・グリモーや、ビリー・ジョエルなど、音に色が見えると語っている。

【モーガンと父親の相棒】
殉職した父親の相棒だったジェイソンが、9.11の功績で英国大使館から勲章を授与されることになり、モーガンはパーティでのスピーチを依頼される。ガルシアは目ざとく招待状を見つけ、一緒に出かける気満々だが、モーガンは渋い表情で欠席すると言うばかり。ガルシアにはその理由がわからず、何度もモーガンから聞き出そうとする。事件解決後、モーガンはようやく重い口を開き、出席したくない理由を語りはじめた。モーガンはかつて殉職者の追悼式典で、父親のことを語るように依頼されたが、気持ちの整理がつかず、うまく語ることができなかった。だから、父親への気持ちを整理できないまま、それを差し置いて他の警察官を讃えることなどできないというのだ。頑なに主張するモーガンに、ガルシアはフリンのマグカップとCD、そして彼が事件解決のお礼にと貸してくれた車のキーを手渡す。ようやく出席を決意モーガンは、借りた高級車を飛ばして会場へ。スピーチに立った彼は、ジョークを交えて父親の思い出を語る。父への尊敬の思いを素直に語り、そしてその父が家族以外で一番大切にしていた親友のジェイソンを讃えたのだ。

【BAUを狙う謎の人物】
そのパーティの席で、モーガンが使ったグラスをジップロックに入れる謎の人物が登場。第一話から登場するBAUのメンバーの写真を盗撮している人物だが、それだけではない。彼はサイレンサーを真似て被害者の口を縫い閉じたり、神コンプレックスのジョン・ネルソンの犯行を真似て、被害者の足を切断したりしているのだ。果たして彼の狙いは何なのか。この連続エピソード、どうやらまだまだ続く模様です。先の展開が気になりますね。

2014.3. 5|エピソード・ガイド|コメント(1)トラックバック(0)

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コメント

ドラマの中では胡散臭いモノとして扱われることが多い自己啓発セミナーですが、今回は、主催者のフリンを比較的好意的に描いていたのが印象的でした。

寄贈されたCDをモーガンが聞いたかどうかはアヤシイものですが、キモチの整理がついて、ちゃんと素敵なスピーチができて良かったです。高級車もバッチリ似合っていました(^^)

ところで、豪華ゲスト(笑)のホーキング博士とマドンナは来ていたのでしょうかね?いずれにせよリードはあの場にいなかったようですが。

投稿: ままん♪ | 2014年3月 5日 (水) 09時10分

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