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三村美衣
(みむらみい)

書評家。雑誌「活字倶楽部」、「SFマガジン」、産経新聞などで書評連載中。趣味は仕掛け絵本の蒐集。


1月14日(火)S8#2『処刑同盟』

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■処刑スタイル
カリフォルニア州のサンディエゴとロサンゼルス。200キロほど離れたこの2カ所で、3時間の間に2人の人物が同様の手口で殺された。どちらも頭を殴られた後に車に繋がれて引き回され、死亡した。サンディエゴの被害者ブレンダは、2人の子どもを持つ教師。ロサンゼルスのマーク・コールマンは、薬物依存症の青年だった。健全な暮らしの主婦と、リハビリ施設に住むジャンキー。被害者はタイプも異なり、お互いに面識もない。しかし両者とも、プリペイド携帯から「会いたい」というメッセージを受け取った後に外出し、同様の処刑スタイルで殺されている。

■被害者の過去
検視の結果、マークは生きたまま、ブレンダは頭部への殴打で殺害されたあとに引き回されたことが判明する。わずか2時間で、犯行手口が急激に成長している。そのことに疑問を覚えたBAUは、この事件が2人組によるという仮説にたどり着く。その頃ガルシアの調査で、マークが過去に8歳のケリー・テイラーのレイプ殺人の容疑者であったことが判明する。ケリーは発見されていないが、失踪と殺人は立件できず、マークはレイプは認めて服役し、ひと月前に出所したところだった。やがて、男性が、車で引き回して処刑されるという新たな犯行が起きる。被害者のポール・モンゴメリーは、なんとマーク・コールマンの親友だった。マークだけではなく、もうひとりの被害者ブレンダの過去にも何か事件に関わることがあるのではないか、そう考えたホッチはガルシアに調査を依頼、彼女が17歳のときに酒気帯び運転で2歳のサム・ドーランを死なせ、少年刑務所に服役。父親が政治力を使って2ヶ月に減刑させたことを突き止めた。

■プロファイル
JJはサム・ドーランの遺族に面会するが、父親は事件当夜は海外出張中、母親は息子の死と、ブレンダの減刑が原因で、自殺したことが判明。一方のケリーの両親とは連絡をとることができなかった。また犯人からブレンダへの通話記録を調べたところ、几帳面に毎晩2回、電話が入っていることがわかる。ブレンダは教師で、家庭も円満、さらに犯人と落ち合ったのは家の近くであることから、BAUは犯人は女性2人だと分析、プロファイルを発表する。「彼女たちは、司法制度に幻滅し、自らの手で正義を果たそうとしている。緻密な計画に基づくこと、犯行の完成度から、犯人の年齢は30歳以上。それぞれの事件に個人的な関係がある可能性が高い。おそらく子どもを失った母親か、その親戚や友人。また1人は死後だが、残りの2人が生きたまま車で引き回されていることから、犯人の片方はミッションをうまくこなせていず、主導権を握っているのはもう片方である」というものだった。

■被害者の伯母と母
ふたりが出会ったのは、ネットの事件被害者支援グループではないか。そう推測したBAUは支援グループのチャットやメールを調査。サム・ドーランの事件を話題にしている中に、サムの伯母エレン・ラッセルが、そしてエレンの話相手に、ケリーの母親ダーリーンと思しき人物がいることに着目する。それぞれの事件に対して納得のいかない伯母と母親が、犯人の出所を機に殺意が高まり、交換殺人を持ちかけたのではないか。そう考えたBAUは、ケリーの事件を再調査。殺されたマークとポール以外にも、事件に関与した可能性の高い人物がいることを突き止める。BAUは、そのひとりジェーソン・ネルソンの自宅に急行するが、時既に遅く、ジェーソンの家はもぬけのからで、何者かに侵入された形跡があった。

■サイコパス対処刑人
その頃、ジェーソンはダーリーンとエレンに、ケリーの遺体の在処を教えるからと、命乞いをしていた。しかしサイコパスのジャーソンは、その情報を盾に、逆にふたりを操ろうとする。そして「遺体のありかを知りたければ、この場で、誰かを殺せ」と脅迫。ダーリーンは拒むが、エレンは通りすがりの車に発砲。ジェーソンはようやくふたりを、ケリーの遺体を埋めた場所に案内する。しかし、ケリーの遺体がバラバラに切断されたことを知ったダーリーンは逆上し、ジェーソンを撲殺。エレンと共に逃走する。ジェーソンの自宅を調査したBAUは、倉庫から土のついたスコップを発見し、土壌から死体を埋めた場所を推定。そしてその現場でジェーソンの遺体を発見する。犯人は逃走し、事件は終ったかに見えた。しかし、ケリーの部屋で、生前に母娘が行くはずだったメキシコのビーチの写真の切り抜きを見つけたロッシは、休暇を利用してメキシコに向かい、そこでエレンを発見する。たまたま席を外していたダーリーンは、エレンの逮捕を見てその場を離れる。エレンは、乗り合いバスの中からこちらを見つめるダーリーンに、そっと別れのほほえみを投げかけるのだった。

【格言】
「悪魔はさらなる不幸を生み出そうと常に画策している。人間のあくなき復讐心を利用して」ラルフ・ステッドマン(1936年5月15日-)。英国生まれ。アメリカで活躍するイラストレイター、アーティスト。ハンター・S・トンプソンの『ラスベガス☆71』の表紙で注目を集めた。『つきのはなぞの』などの絵本も邦訳されている。
「勝ったときは何も語るな。負けた時は多くを語るな」ポール・ブラウン(1908年9月7日-1991年8月5日)、NFLの発展に大きく寄与した、アメリカンフットボールのコーチ。シンシナティ・ベンガルズの本拠地スタジアムにその名を残している。

【ロッシの休暇】
休暇を31日も貯めてしまったロッシ。ちなみにリードの言う「2年前」の休みとは、第6シーズンの3話、『殺しの記憶』のこと。休みをとって自主缶詰状態にもかかわらず執筆に行き詰まっていたロッシは、ホッチから「ブッチャー」の話を聞いて即座に休暇返上で、クワンティコに戻ってきてしまった。ロッシは、このたまった休暇を、配偶者がアフガンにいる局員に譲って25日分消化。そして残った6日が結末でのメキシコ行きに使用されることになる。

【見知らぬ乗客】
1951年制作のヒッチコック映画。原作はパトリシア・ハイスミスの同名の長編。電車の中で、見知らぬ男から交換殺人を持ちかけられたテニスプレイヤーのガイを主人公にした、サスペンス映画の傑作。

【ゲストスター】
エレイン役は『どこかでなにかがミステリー』で、ロックシンガーの母親役を演じていたマッケンジー・フィリップスだ。

【アレックスの横顔】
第8シーズンより登場の新メンバー、アレックス・ブレイク。第1話では才媛ぶりを発揮、リードと学者同士のような会話を繰り広げた彼女だが、今回は、サンディエゴとロサンゼルスを2時間で移動できるのか、という問いかけに対して、立板に水の勢いで応えるリードに唖然。ガルシアとの行き違いにひきつづき、これもBAUの一種の通過儀礼のようなもので、こうやって少しずつ、チームに馴染んで行くのでしょう。さらに今回はリードとの会話で、ブレイクが既婚者であることが判明。夫は国境なき医師団のドクターで、海外赴任中とのことだ。

2014.1.15|エピソード・ガイド|コメント(1)トラックバック(0)

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コメント

今回のエピソードで何が驚いたか…って、「休暇を譲ることができる」システムの存在です。ホントに、そんなことできるのでしょうか?FBI独自のシステムなのか、はたまた普通の企業でも一般的なのか?ラストで6日間の休暇を取ったロッシですが、きっとまた途中で呼び出されて、戻って来ることになるのではないかなぁ。「休暇を取ると呼び戻される」もまた、BAUの通過儀礼ですよね(^_^;)

投稿: ままん♪ | 2014年1月15日 (水) 07時38分

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