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三村美衣
(みむらみい)

書評家。雑誌「活字倶楽部」、「SFマガジン」、産経新聞などで書評連載中。趣味は仕掛け絵本の蒐集。


4月16日(火)S7#15『殺人キャンペーン』

15

■一家惨殺
経済が落ち込み、犯罪率が上昇しているカリフォルニア州南部。サンバーナディーノの住宅で、深夜、家宅侵入事件が発生。幼い娘と赤ん坊を含む一家4人が惨殺された。同地ではこの1週間で2件、同じ手口の事件が起きており、いずれのケースも、電線と電話線を切断、孤立させたうえで侵入して、家族全員を射殺している。さらにどちらの現場でも被害者が反撃したらしく、身元不明の犯人の射殺死体が現場に遺されていた。事件には不審なところがあった。まずは射殺された犯人の身元。一人目のアレックス・コリンズは、20才で、麻薬不法所持、武装強盗などの前科があるギャング。ところがもうひとりのロナルド・アンダーウッドは19才の黒人青年で、貧しい地域の出身だが、優等生でボランティアをやったうえに、大学の学費を自分で稼いでいるような青年だった。そしてふたりとも血中から高濃度の鎮静剤が検出された。

■人種間憎悪の演出
事件現場は白人中産階級の多いエリアの住宅で、札付きのワルが狙うようなターゲットとは考え辛く、さらに家族に事情聴取したBAUは、彼らが共犯者であることに疑問を抱きはじめる。そしてそれは現場検証により、確信へと変わった。「犯人の射殺」は何者かによって演出されたものだったのだ。その後、さらに新たな事件が発生。現場には共犯者と見せかけた遺体が残されていたが、今度は黒人ではなくラテン系だった。これらの捜査を受け、BAUが発表したプロファイルは「犯人は20代後半から30代前半の白人男性。黒人ギャングや不法移民の犯行に見えるように現場を演出し、人種問題を引き起こそうとしている。犯行をこなすだけの計画性と集中力があり、この任務からパワーや充足感を得ている。高価な鎮静剤のオキシコドリンを使っていることから、医療関係者や介護者など、処方箋を入手しやすい人物。犯人は使命感を持って事件を起こしているので、降参という頭がない」というものだった。

■市長選の行方
街では市長選挙が行われており、モーガンはその候補のひとりであるプレストンの人種憎悪むき出しの発言に着目。彼の支持者が犯人ではないかと疑いを抱く。BAUはプレストンに面会、人種憎悪発言を控えるように要請するが、その際にモーガンは、プレストンの人となりに不審感を抱く。プレストンには金銭的に不透明な部分があり、モーガンは彼の身辺を調査する。新たな事件が発生した。しかし今回の事件では、薬をもられ、共犯者に仕立てられそうになったメキシコからの不法移民の男が、途中で意識を取り戻して逃亡したのだ。彼の証言によって車の特徴や、犯人の居住エリアが特定され、ガルシアがその特徴をプレストンの後援会とスタッフ、関係者と照合。その結果、毎月プレストンの事務所に寄付しているパメラ・ミルズの息子、トレヴァーの車が合致した。ミルズ家は10年前に強盗にあい、父親のロバート10歳のジュリーが殺害され、母親のパメラはレイプされたうえに脳に障害を負って、ベッドに寝たきりの状態だった。その事件後、プレストンが全面的に遺族の生活の面倒を見ているのだ。プレストンはトレヴァーが弱っているところに取り入って洗脳し、有色人種による治安悪化を演出する人殺しに変えたのだ。

■代償
BAUの捜査に危機感を覚えたプレストンは、トレヴァーを遠ざけようとした。そのことに動揺したトレヴァーは、さらにプレストンの関心を買おうと、市長選対立候補のヒラリー・ロスの自宅を襲撃、間一髪のところでBAUが駆けつける。ヒラリー銃を向けるトレヴァーに対し、モーガンはプレストンの本当の姿を突きつける。トレヴァーの家族を殺した犯人は、なんとプレストンに金で雇われていた。犯罪率が上がると不動産の価値が下がる。プレストンはそうやって不動産価格を操り、富を得て、のし上がってきたのだ。しかしトレヴァーは投降せず射殺され、その後、プレストンも逮捕された。

【格言】
「平等は正しいかもしれないが、いかなる力もそれを実現できた試しがない」19世紀フランスを代表する作家オノレ・ド・バルザック(1799年5月20日-1850年8月18日)の言葉。
「わたしは真実に味方する。それが誰の言葉だとしても。私は正義に味方する。それが誰のためになるとしても」アメリカの黒人公民権運動活動家マルコムX(1925年5月19日-1965年2月21日)の言葉。攻撃的な黒人解放指導者として知られ、「黒は美しい」という言葉でも知られている。

【ゲストスター】
プレストン役はポール・ヨハンセン。『ふたりは最高! ダーマ&グレッグ』のダーマの元カレ役、『ビバリーヒルズ青春白書』の嫌な先輩ジョン・シアーズ役、そして「One Tree Hill」では、やはり傲慢な市長役を演じている。トレヴァー役のケヴィン・シェリダンは『ヴェロニカ・マーズ』でローガンの友人ショーンを演じている。

【チャールズ・マンソン】
チャールズ・マンソン(1934年11月12日- )は、アメリカのカルト指導者で、1960年代末から1970年代の初めにかけて、カリフォルニア州にてマンソン・ファミリーと呼ばれる共同体を率いて、集団生活を行なっていた。「テイト・ラビアンカ事件」とは、1969年8月9日、ロマン・ポランスキーの妻で当時妊娠8ヶ月だった女優のシャロン・テート、ラビアンカ夫妻ら5人を殺害した事件。実行犯は3人の女性信者だが、共謀罪を宣告、1971年4月19日に死刑判決が下された。

【ヘルター・スケルター】
1968年に発表された2枚組アルバム『ザ・ビートルズ』(ホワイト・アルバム)の収録曲。「ヘルター・スケルター」というのは、塔のまわりをクルクル回って滑る、滑り台のことだが、マンソンはこの曲に、黒人の急進過激派が蜂起し、核戦争を起こすというハルマゲドンの予言を見出す。そして黒人蜂起の後、最終的にはマンソン・ファミリーが黒人に代わって世界を統治するというのだ。そしてそのハルマゲドンを早く起こすために、犯罪を起こし、黒人によるものであるかのように偽装した。

2013.4.16|エピソード・ガイド|コメント(2)トラックバック(0)

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コメント

人心を操るための自作自演…。嫌な事件でした。裁判にかけられたとして、プレストンの有罪は確定するのかしら?ああいう男に限って、強力な弁護団を盾に罪を逃れるのかも…と、ドラマだとわかっていても、あの後どうなったかが気になってしまう結末でした。

モーガンとプレンティスはまだ何となく、わだかまりが消えていないのですね。ストレートに怒りをぶつけてきたリードの方がケロッとしているあたり、もやもやはため込んではいけないのだなぁ、とあらためて思いました。

投稿: ままん | 2013年4月17日 (水) 09時20分

まさかあの政治家が主犯だとは夢にも思いませんでした。酷過ぎますよね。最初から何もかも仕組まれてたなんて。鬼畜外道というか、下衆の極みですよね!!!

投稿: hyper-graphia | 2014年8月21日 (木) 16時56分

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