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三村美衣
(みむらみい)

書評家。雑誌「活字倶楽部」、「SFマガジン」、産経新聞などで書評連載中。趣味は仕掛け絵本の蒐集。


2月19日(火)S7#7『ストームチェイサー』

7

■竜巻の中で見つかった遺体
カンザス集ウィチタで、7日、間をおいて、ふたりの少年の遺体が発見された。ふたりとも竜巻に巻き込まれ、瓦礫の中からボロボロの状態で発見されたが、死因は鈍器による後頭部打撲で、竜巻に飛ばされる前にほぼ同じ場所を殴られて殺されていた。最初の被害者は右足、二人目は両腕がない状態で発見された。やがて身元が判明、一人目の被害者は16歳のジェイソン・メレディスで1年以上前に家出。2人目のエリック・ジェンネルもウィチタの里親の元から3週間前に家出していた。どちらの被害者も麻薬と売春で逮捕歴があり、さらに、ジェイソンは父親の暴力から母親を、エリックは他の里子をというふうに、自分以外の誰かを第三者から守っていたことが判明する。

■死体のパーツを集めて……
竜巻警報が出たが、雷雨止まりで、実際には竜巻は起きなかった翌朝、さらに新たな被害者が発見された。竜巻で運ばれることなく、殺害現場にそのまま残されていたゲイリー・ダイソンの死体は、バラバラに切り離されて胴体だけが持ち去られていた。リードは、犯人は、右足、両腕、胴体の前に、左足を盗むために、墓荒らしをしているはずだと指摘。ガルシアが調査したところ、1年前、竜巻の最中に葬儀社から遺体の左足が盗まれていたことがわかった。遺体は47歳の男性であり、その後の被害者とまったくタイプが異なることから、犯行には性的要素はなく、嵐の中で誰かを殺し、そのパーツを使って、ひとりの人間を組み立てていると分析する。

■竜巻に兄を奪われた青年
新たにショーン・ラトリッジという少年が誘拐された。キャンピングカーの男が、ショーンの弟の目の前で、シーンをバールで殴って連れ去ったのだ。兄のことを心配する弟の姿を見たJJは、犯人を動かしたのは「愛情」だったのではないかと思い至る。モーガンはガルシアに「過去10年で竜巻で死んだティーンエイジャー」「その中で弟が生き残ったケース」「その弟の中で被害者と境遇が似通っていて逮捕歴のあるもの」で絞り込んだ結果、トラヴィス・ジェームズの名前が浮上。その写真はショーンの弟の証言から書いた似顔絵とそっくりだった。トラヴィスはまだ小さい頃に小児性愛者に狙われ、裁判で証言をしたにもかかわらず、相手の男は無罪放免になってしまった。兄のタッカーは、トラヴィスを伴ってその男のトレーラーハウスに乗り込むが、男とタッカーが殴り合いの喧嘩になったそのときに竜巻が到来。トラヴィスは近くの排水管の中に逃げ込み助かったが、タッカーと男は、トレーラーハウスごと竜巻に巻き込まれ、その遺体は歯の治療記録とDNAで身元を確認しなければならない状態だった。

■竜巻を追いかけろ!
さらに一昨年、竜巻がタッカーを葬った墓地を襲撃。兄の命ばかりか、思い出までも奪われてしまったことが、犯行の引き金となったのだ。リードは、トラヴィスがバラバラになった遺体を組み立てたいだけではなく、竜巻には命を与える力もあると信じ、兄を復活させようとしていると推測。「理想の頭部の持ち主であるショーンを連れて、必ず竜巻の前に現れる」をう予測したチームは、ショーンを救出するために竜巻の進路を予測、ふた手に別れて嵐の中を急いだ。そこにストームチェイサーと呼ばれる、竜巻愛好家たちからの目撃情報が入り、モーガン、リード、JJの3人は、今まさにショーンの首を斬り落とさんとするトラヴィスの元に到着。間一髪でショーンを無事に救出するが、トラヴィスはパーツをつなぎあわせた「兄」を腕に抱いたまま、竜巻に飲み込まれてしまう。

【格言】
「心身ともに健康ならば悪天候なるものは存在しない。どんな日も美しく、激しく吹き付ける嵐にさえ、血湧き、肉踊るのである」イギリスの作家、ジョージ・ギッシング(1857年11月22日-1903年12月28日)の言葉。代表作は小説『三文文士』や、随筆『ヘンリー・ライクロフトの私記』など。
「逆境とは強い風に似ている。剥がせるものを全て引き剥がされた我々は、本当の自分をさらけ出すことになるのだ」アメリカの作家アーサー・ゴールディング(1956年12月6-)原作で、映画化された『さゆり』の中の一節。

【フランケン・シュタイン】
今回の事件は、死体のパーツを集め、雷のちからを借りて、兄のタッカーを復活させようという突拍子もない発想が動機になっている。この発想の元ネタは『フランケンシュタイン』。イギリスの女性作家メアリ・シェリーが1818年に発表した『フランケンシュタイン、あるいは現代のプロメテウス』が原作で、幾度も映画化されたSFホラーの古典的な作品だ。物語は、スイス人の若い科学者ヴィクター・フランケンシュタインが、墓を暴き、死体のパーツを集め、雷の力を借りて、人造人間をることに成功。しかし完成した怪物があまりにおぞましく、ヴィクターは怪物を捨ててしまい、逆に自ら生み出した怪物に追われる身となる……。

【竜巻】
カンザスで竜巻といえば『オズの魔法使い』。S4#26『地獄からの帰還-後編-』でもオズネタは使われていますが、今回の原題 THERE'S NO PLACE LIKE HOME は、ヒロインであるドロシーのセリフ「おうちが一番」から来ている。

【JJの家庭問題勃発?】
休みのはずが、急な事件でカンザスに飛んだJJ。定時勤務で、週末はちゃんと休めたペンタゴンから、激務のBAUに戻って、ウィルとヘンリーにしわ寄せが行くのはどうしようもないところ。さらに今回は、ヘンリーが急な発熱。JJも一旦は帰宅しようとするが、悪天候で飛行機が飛ばず、帰ることもできない。事件解決後に、電話越しに絵本を読みながら、涙ぐむJJ。「おうちが一番」という今回の原題は、JJの心情を表しているのでしょうね。なお、JJが読み聞かせする絵本は実在しない番組オリジナルのようです。

【ヘンリー】
そのJJとウィルの子どもヘンリーを演じているのは、なんとJJ役A・J・クックの実子Mekhai Andersenくん。S5#9『死に神との決着』でもヘンリーを演じてます。番組撮影中に誕生した彼、この先も何度か、番組と共に成長していく姿を見せてくれそうです、お楽しみに。

2013.2.19|エピソード・ガイド|コメント(3)トラックバック(0)

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コメント

久しぶりにJJの家族が勢ぞろいでしたね。ヘンリーのあまりの可愛らしさにはメロメロ♪番組オリジナルの絵本はとても素敵でした。販売してくれたら買ってしまいそうです(^^)

投稿: ままん | 2013年2月20日 (水) 09時25分

おはようございます。
ストームチェイサーという人たちがいる、さすがは広大な国土を持つアメリカ、と変に感心してしまった今回のエピソード。
ストーリーそのものは残虐でしたが、兄弟愛、親子愛が細かく描かれていてなかなか良かったです。
ヘンリー役の子は、JJの実のお子さんなのですね。
JJの涙が本当に印象的でした。

投稿: かなこ | 2013年2月21日 (木) 07時41分

ヘンリー可愛いですね!!

投稿: Lead | 2013年2月26日 (火) 22時12分

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