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三村美衣
(みむらみい)

書評家。雑誌「活字倶楽部」、「SFマガジン」、産経新聞などで書評連載中。趣味は仕掛け絵本の蒐集。


2月7日(火)S6#4『快楽の代償』

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■殺人と儀式
オハイオ州アクロンで2週間に2組の夫婦が殺害された。最初の被害者ケップラー夫妻は自宅、ハートウェル夫妻は人気のない場所に駐められた車の中が犯行現場だった。犯人は被害者にバイアグラを飲ませ、コンドームをつけさせてセックスを強要。その後、夫を銃で、妻の方は激しく刺して殺害。女性をめった刺しにしてることから、当初、犯人は性的サディストで拷問が目当てだと考えられた。しかし用意周到な犯行にも関わらず、被害者の人種や社会的な階層には一貫性がない。プレンティスは犯人と被害者は知り合いで、一見しただけでは判らないような共通点があるのではないかと指摘。やがて遺族との面談から、被害者の夫はいずれもボス猿タイプであることが判明する。また、犯人は現場の温度や、音楽、雰囲気にも気を配っており、妄想の方向がサディスティックというよりも、むしろロマンティックであること。バイアグラを持参しながら自分では使わず夫に飲ませていることから生理学的な性的不能者であると分析。殺害するにも関わらず、コンドームを使って避妊させていることに、儀式的な意味があると考えられた。
■スワッピング愛好者
やがて新たな被害者が出た。殺された夫のポール・ウィルソンは外科医でやはりボス猿タイプだった。しかし彼は手錠をかけられながらも猛然と反撃しており、下肢が真っ赤に腫れ上がっていた。ロッシはポールが総合格闘技の経験者であり、犯人はジムで被害者を物色しているのではないかと推測する。一方、妻の遺体の様子を検証したプレンティスとモーガンは、助かりたい一心とはいえ、夫が殺害された直後に、犯人に体を任せようとしていたことに疑問を感じる。ふたりは、犯人が夫にコンドームを付けさせたこととも合せ、犯人は性的不能になる前はスワッピングの愛好者だったのではないかと考えた。
■妄想の破綻
犯人は妄想の実現を邪魔されたために、その日の夜に新たな犯行に走る。そう判断したBAUはプロファイルを発表。犯人は生殖能力を失い、かつ強い支配欲を持ったボス猿タイプので、殺人現場での儀式で無力さを忘れ自信を取り戻している男性。しかし、彼はポール・ウィルソンの反撃で自分の弱さを知り、デボラ・ウィルソンの誘惑で妄想の虚しさを知った。補償行為を喪失した犯人は妄想が満たされなくなり、危険な状態になっている。そしてその夜、BAUの懸念は的中し、スワッピングパーティで男が銃を乱射。8名の男性を殺害した。パーティの主催者によって、男の名はジェイムズ、妻の名はメリーアンであることが判明。犯行の手際から、犯人が錠前師であると当たりをつけたBAUは、ガルシアにスポーツジムと契約している錠前師を調べ、ジェイムズ・トーマスという人物に行き当たった。雇用主によると、ジェイムズは昨年、前立腺全体を摘出する手術を受けていた。
■妻の裏切り
トーマス家に急行した捜査陣は、家にいた身重の妻メリーアンから事情聴取をする。しかしメリーアンは夫を庇おうとしてがんとして口を割らない。リードは、ジェイムズの手術は1年以上前であり、人工授精の記録もないことから、お腹の子供の父親はスワッピング仲間。ジェイムズは、彼女の妊娠によって失った支配力を取り戻すために殺人をはじめたのであり、子供の父親も既に殺害されていると推測。ジェイムズが手を下したと思われる未解決事件の被害者写真をメリーアンに見せる。リードの狙いは見事にあたり、1枚の写真を見たメリーアンは息を飲み、やがて重い口を開いた。捜査陣はメリーアンの情報から、かつて夫妻がナンパゲームを楽しんだというバーに向かい、そこでジェイムズを発見。プレンティスがスワッピングパーティ仲間を装ってジェイムズに近づく。しかしジェイムズはプレンティスの嘘を見抜き、銃を抜くが、間一髪、プレンティスがバッグに隠し持った銃でジェイムズを射殺する。

【格言】
「何者であれ、善きものであれ」代16代アメリカ大統領エイブラハム・リンカーン(1809年2月12日-1865年4月15日)の言葉。
「人はみな仮面をかぶるが、長くかぶり続けると皮ごとはがさないと外れなくなってしまう」アンドレ・ベルティオーム(1083年-)の言葉。ベルティオームは、ケベックのカナダ人作家。
【性的サディスト】
アルバート・フィッシュは、「満月の狂人」、「グレイマン」、「ブルックリンの吸血鬼」などと呼ばれた殺人鬼。1910年から1934年までに子供から成人まで400人を殺したと自供しており、一部の肉を食したとされる。イアン・スコーラーは1980年代に2人の女性を殺害した英国の殺人鬼。アンドレイ・チカチーロは、「ロストフの殺し屋」「赤い切り裂き魔」などの呼ばれた、ロシアの殺人鬼で、1978年から1990年にかけて52人の子供や女性を殺害した。生まれつきの性的不能者であった。
【ガルシア】
JJが抜けた穴を埋めようと、ガルシアが渉外担当に立候補。「服装だって涙を飲んで地味にしますから、どうかあたしにチャンスをください」とホッチに直訴。専用機に現れた彼女は、地味なグレーのワンピースにジャケット。目にはコンタクトレンズ。オハイオの捜査本部についたときは、黒に白のドットのブラウスにツーピース(機内で着替えた? その後黒のカットソー、に着替えてます。さらに開きなおってからはいつものカラフルな服装とアクセサリーに逆戻り)。必要な準備から遺族への連絡まで手際よくこなすものの、その後、マスコミ対応でローカル新聞の記者に騙されそうに。危ういところをホッチに助けられるが、渉外に時間をとられて分析の仕事に集中できずに爆裂寸前。そんな彼女にモーガンは「JJの代わりは誰にも無理だ、いつものお前らしいやり方でやるのが一番。JJではなくOGになれ」と助言。「OG=オリジナル・ガルシア」でいろというのだ。事件解決後、ホッチはガルシアに「急がなくてもいい。ギデオンが去った時、俺もいろいろと背負いこんだが、すぐにやれることとやれないことがあるのに気づいた」「君はこの仕事に応募したとき、ピンクの履歴書を出したろ。あの頃からわかってたよ、そのユニークさ。それは変えないでほしい」と胸の内を明かす。ガルシアの熱意に押されて、終始、ちょっと困ったようなホッチの表情がなんだかおかしいですね。

2012.2. 8|エピソード・ガイド|コメント(2)トラックバック(0)

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コメント

お邪魔します。

いつもの人物がいつもの立ち位置にいないとひどく落ち着かない。ガルシアの様子が事件よりはらはらしました。
ホッチナーの笑顔(?)!
自分の弱い部分を見せるのがいかにも慣れていない不器用さ。
これも非常に珍しかったです。

投稿: むくむく | 2012年2月11日 (土) 00時10分

お邪魔致します。
私も、むくむくさん同様、今エピソードではテンパるガルシアの様子に事件そっちのけで本当にハラハラしました。
今回もガルシアに、ホッチがメンバーに対して掛ける言葉には、本当にいい上司だなぁと毎回思わせられています。

投稿: あおち | 2014年6月 1日 (日) 01時59分

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