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三村美衣
(みむらみい)

書評家。雑誌「活字倶楽部」、「SFマガジン」、産経新聞などで書評連載中。趣味は仕掛け絵本の蒐集。


5月3日(火)S5#15『民衆の敵』

15

■教会で起きた殺人事件
ロードアイランド州プロヴィデンスで、イラクから帰還したばかりのポール・コリンズ大尉が、ナイフで喉を切られて殺された。教会での礼拝中、妻子の目の前でのことだった。プロヴィデンスでは、公共の場所で、ナイフで喉を切られる殺人事件が、相次いで3件発生していた。3件とも被害者のタイプもばらばらなら、殺害場所もレストランの男子トイレ、コンランドリー、教会と異なる。しかも犯行が加速しているため、誰もが被害者になる可能性がある。そう考えたBAUはすぐに現地にとんだ。当初BAUはスプリーキラーの犯行と考えていたが、コリンズの妻メグから犯行の状況を聞いたモーガンは、この犯人は行動は慎重で、破綻していないことに気づいた。また、現場検証に赴いたロッシは、犯行現場がいずれも、プロヴィデンスの歴史が刻まれた公共の場所であることに気づいた。犯人はスプリーキラーではなかったのだ。
■放火犯型連続殺人
「この犯人は殺人からではなく、世間の注目を集めることで快感を覚える〝放火犯型〟の連続殺人鬼だ。殺す相手は誰でもよく、人気のあるレストランや、祈りの場で殺すことの方が重要。知名度の高い場所で殺すことにより、最大限の恐怖を生み、犯人はそのことで力を実感するタイプだ。犯行を楽しんでいるので、インターバルは短く、足取りを隠そうともしていない。しかし、何らかの障害で欲望が満たせなかったり、自己陶酔を壊されると凶暴化する可能性もある。犯人は常に犯行場所を物色して歩き、さらに過去の犯行場所にも現れる」BAUが警察署で犯人のプロファイルを発表していたまさにそのとき、ファーマーズマーケットで第4の殺人事件が発生した。
■犯人は警察が見える場所にいる!
殺されたのは花屋の主人。目撃者の証言から、犯人がまだ現場にいるものと考え、警備を強化したが、犯人は警官を殺害して現場から逃走してしまった。BAUは、この犯行はあくまでもイレギュラなものであり、犯人の満足には結びつかない。犯人は再び注目を集めるために、ターゲットを捜していると考えた。ところが意外なことに、それから半日が経過しても、犯人に動きがなかった。犯人は警察の嘆きが聞こえる場所にいて、それに快感を覚えているのだ。そこでモアランド刑事の協力を得て、警察官のたまり場をリストアップした。ガルシアが従業員リストを、「25歳から30歳の白人」、「青少年犯罪、軽犯罪、学校の落第者」で絞り込んだ結果、コナー・オブライエンという名前が浮上する。コナーの父親は、母親の住むアパートを放火して保険金をだまし取って服役。当時10歳だったコナーの証言から終身刑の判決が出たが、1ヶ月前に減刑。これが犯行の引き金となったのだ。
■罠
コナーの勤務場所は警察の向かいのカフェだった。BAUが到着したときは既に遅く、コナーは店を出た後だった。店には警官殺しに怒りを募らせる同僚たちが集まり、警備の強化を指示したBAUや、犯人のことをこきおろしており、コナーはその言葉に腹をたてて、次の犯行に向かったのだ。5件目現場は図書館で、幼い子供を持つ母親が殺害された。BAUはこの母親の死を伏せ、失敗したと思わせて公共の場におびき寄せる作戦にでる。自分と同じ母親が狙われたことにショックを受けたメグが、BAUに協力。TVカメラの前で、「重傷を負った彼女のために、病院前でキャンドルを灯す集会を行う」と話した。犯人は注目が事件から被害者に移ったこと、犯行が完全ではなかったことに腹をたてて、集会場所に現れる。――BAUの予想は見事に的中し、病院の前でコナーは逮捕された。

【格言】
「どんな英雄からも悲劇を書いて見せよう」アメリカの作家F・スコット・フィッツジェラルド(1896年9月24日-1940年12月21日)の言葉。ロストジェネレーションを代表する作家のひとりで、代表作に『グレート・ギャツビー』『ジャズ・エイジの物語』などがある。
「父親が息子に与えるときはふたりとも笑顔、息子が父親に与えるときはふたりとも泣き顔」イギリスの劇作家ウィリアム・シェイクスピア(1564年-1616年)の言葉。今シーズンの4話「破壊者の群れ」につづくシェイクスピアからの引用です。確かにシェイクスピアの言葉としてこれを掲載している格言集もあるのですが、シェイクスピア戯曲を全文検索してもこの引用句の元が発見できませんでした。シェイクスピアなら全文がネット上にあるし、調べるツールもいろいろあるんで楽勝! と思ったのに……。
【ゲストスター】
夫を殺されながら気丈にふるまう妻のメグ役は、「24 シーズン7」の大統領の娘オリビア・テイラー、「シックス・フィート・アンダー」のアニタ・ミラーなどを演じたスプレッグ・グレイデン。地元警察のモアランド刑事を演じるのは「24 シーズン8」の国土安全保障長官ティム・ウッズ役のフランク・ジョン・ヒューズだ。
【ジョージ・ヘナードとジェームズ・ヒューバティ】
リードが名前をあげたふたりは、共に飲食店で無差別大量殺人を行ったスプリーキラー。ジェームズ・ヒューバティは1984年7月18日、カリフォルニア州サン・イシドロノマクドナルドでショットガンとサブマシンガンを銃を乱射。21名を殺害した後、自らも命を絶った。ジョージ・ヘナードは1991年10月16日、テキサス州キリーンのカフェにピックアップ・トラックで突っ込み、やはり店内で銃を乱射。23人を殺害したのち自殺している。
【初聖体拝領】
子供が始めて聖体拝領式に参加する日のこと。キリストの体とキリストの血に見立てた、パン(聖餅)とワインをはじめて口にする初聖体拝領の儀式は、カトリックの家庭では大切なイベント。7歳くらいで迎え、男の子は黒いスーツ、女の子は白いドレスと、まるで結婚式のような姿で臨む。帰りの専用ジェットの中でみんなが書いていたのは、ソフィーへのお祝いのカード。儀式のあとには、お小遣いがもらえる、という習慣もあるらしく、カードには500ドルの小切手が同封されていた。小切手のサインの主はもちろんデヴィッド・ロッシだ。
【次回はついに!】
次回の「母の祈り」は、マシュー・グレイ・ギュブラー初監督作品。子供の無事を信じつづける母の祈りが、12件に及ぶ児童連続誘拐事件を解決へと導く! 監督をやるなら、異常な作品がいいとマシュー・グレイ・ギュブラー本人が選んだエピソードです。お楽しみに。

2011.5. 3|エピソード・ガイド|コメント(0)トラックバック(0)

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