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三村美衣
(みむらみい)

書評家。雑誌「活字倶楽部」、「SFマガジン」、産経新聞などで書評連載中。趣味は仕掛け絵本の蒐集。


5月25日(火)S4#21『灰色の陰』

21_2 ■アンバーアラーム発令!
ニュージャージー州キャムデン郡で、7歳のカイル・マーフィーが就寝中に自宅から連れ去られた。現地ではアンバーアラームが発令され、家族と担当刑事のランカスターはBAUの意見に従い記者会見を開いた。マーフィー家に直行したロッシ、モーガン、プレンティスは、誘拐現場を検証、悲しみに暮れる両親と兄のダニーから話を聞く。誘拐犯は、慎重に機会をうかがい、親が子供から目を離した隙に犯行に及ぶことが多く、今回のように自宅から誘拐するケースは珍しい。また、犯人が寝室の場所を把握していたことを考えると、家に来たことのある人物の可能性が高いと考えられた。しかし、宅配業者や郵便配達員などで、カイルに話しかけていた人物がいないかという問いに対し、両親もダニーも首をふるばかりだった。
■小児性愛者
キャムデン郡では、昨年の11月とこの2月にも少年の誘拐レイプ殺人が起きていた。深夜、一般住居に目立たない場所から侵入し、子供を寝室で拉致し、裏口のドアから連れ去るという手口がまったく同じため、過去の2件と同一犯の犯行と考えられた。警察署に直行したホッチ、リード、JJの3人は、過去の2件捜査のために、警察がまとめた郡内の性犯罪者リストを元に、犯人の絞り込み作業を開始。被害者はみな少年だが、容姿にばらつきがあるため、女性や幼児をターゲットにする者、好みに偏りがある者を除外。そうやって残った人物の携帯電話や、銀行口座の履歴をガルシアがチェック。最初の2件の犯行当日2日間に限り、携帯もカードも一切使用していない人物がいることを掴んだ。容疑者はヒュー・ロリンズ。郡内で生まれ、幼い頃から里親を転々とし、逮捕歴も多数。テレビの取り付け工事の仕事をしており、最初の2件の被害者宅でも仕事をしていた。カイルとの接点は見つからなかったが、捜査陣はロリンズの自宅を急襲。逮捕されたロリンズの家からは、児童ポルノの映像や、記念品と思われる子供のおもちゃが発見された。二人目の被害者ジミーの両親が玩具が我が子のものであることを確認するが、カイルのものが確認されなかった。
■疑惑
ロリンズ逮捕の際に、ランカスター刑事が暴走、カイルが発見されていないのに、犯人に向かって発砲するという失策を演じた。かねてよりマーフィー家と親しいランカスターが捜査に携わっていることに異議を唱えていたBAUは、改めてランカスターに捜査を離れるように警告する。しかしそれでもランカスターは、傍観できないと主張、担当からはずれようとはしなかった。逮捕したロリンズの尋問にあたったロッシとホッチは、ロリンズの供述に違和感を感じていた。ロリンズが最初の2件の誘拐レイプ殺人の犯人であることは間違いない。しかしカイルはその2人よりも、年齢が下で犯人の好みに合致していないし、マーフィー家ではTVの取り付け工事を行っていない。ホッチはまだ現場に足を踏み入れていないリードをマーフィー家に派遣し、新たな観点から現場検証を行わせる。リードは隣室に9歳のダニーがいたにもかかわらず、犯人は自分の好みに近いダニーではなくカイルを掠ったことに疑問を抱く。さらにダニーの二段ベッドの下段でカイルが眠っていた形跡を発見。カイルは事件当夜、自分の部屋にはいなかった。つまり、カイルの部屋が荒らされていたのは、連続殺人に見せかけるための偽装だったのだ。
■真相
その頃、最初の2人の遺体が発見された森の再捜索を行っていたランカスターたちは、ついにカイルの遺体を発見。遺体は丁寧に地面に寝かされていた。ロリンズは最初の2人遺体をゴミを捨てるかのように森に放置した。カイルをここに置いたのは、ロリンズとはまったくの別人であり、カイルのことを大切に思っている人物だ。ロリンズの犯行に見せかける知識を持つ人物、それはランカスター刑事にほかならない。BAUはランカスターがマーフィー夫妻を庇っていると考えるが、ランカスターは自分が犯人であると主張。それを聞いたマーフィー夫妻は、耐えきれず、真相を語りはじめた。別室で兄のダニーに付き添っていたプレンティスは、ダニーの異常な一面を目の当たりにしていた。お菓子の袋をうまく開封できなかった彼は、握り拳でお菓子を叩き潰したのだ。「よくそんな風に腹をたてるの?」プレンティスの問いかけに、ダニーもまた語りはじめた。兄弟は早朝に起き出して、ふたりで遊んでいた。そしてカイルにプラモデルを壊されたダニーは、癇癪を起こし、カイルを殺害してしまったのだ。その事実を知った両親は、親友のランカスター刑事に助けを求め、連続誘拐殺人に偽装したのだった。一同は、届いた検死結果に慄然とする。カイルの喉にはなんとプラモデルの破片が詰め込まれていたのだ。ダニーは罪悪感を抱くことのできない、社会病質だ――。プレンティスの宣告に両親は泣き崩れるだけだった。

【格言】
「子供を失うのは、自分の一部分を失うのと同じだ」ドクター・バートン・グレビン(1940年-2010年1月24日)NYのセント・メアリー小児病院の院長を務めた医師。子供のためのホスピス・プログラムを提唱。小児緩和医療の先駆者として知られる。
「家族がなければ、人はこの世界でただひとり、寒さに震えるしかない」フランスの小説家、伝記作家アンドレ・モーロワ(1885年7月26日-1967年10月9日)の著書『人生をよりよく生きる技術』の中の一節らしい(すみません、未確認です!)。
【ゲストスター】
兄弟の父親ダン・マーフィーは、「24」のシーズン4、5で、ローガンの補佐官ウォルト・カミングスを演じたジョン・アレン・ネルソン。母親のサラは『ジャーニーマン ~時空を越えた赤い糸 』の主人公の妻ケイティを演じたグレッチェン・エゴルフ。「CSI:マイアミ8」、」「ゴースト ~天国からのささやき」、「ミディアム4 霊能者アリソン・デュボア」、「NCIS ~ネイビー犯罪捜査班5」など数々のTVドラマに出演している。 小児性愛者のロリンズは、「プリズンブレイク」でリンカーンに殺されたとされる副大統領の兄テレンス・ステッドマンを演じたジョン・ビリングスリー。「スタートレック:エンタープライズ」で医療部長フロックスも演じている。
【名言】
長年、「市民を守れ」という警察官のモットーに忠実に刑事をつづけてきたランカスター。しかし彼のふたりの子供は酒気帯び運転の車にはねられて死亡。家族を守れず、自分の存在意義を失ってしまった彼は、マーフィー家の悲劇を自分に結びつけ、自分がまだ生きているのはこのためだったと思いこもうとしたのだ。マーフィー夫妻は愛情深いいい夫婦だったのになぜ彼らが、そしてなぜ自分が、2人の子供を同時に失わなければならないのか。バッジを置いたランカスターは、去り際に「今日のことは、いったい誰を……守ったことになる? えっ、誰の勝利だ」と問う。「そこなんだよ。誰が勝ったのか我々には決められない。誰も勝たなくたっていいんだ」BAUのベテラン・プロファイラー、デヴィッド・ロッシの言葉。ここのことろ燻し銀の魅力に磨きをかけているロッシ、今回も渋く締めくくってます。

2010.5.25|エピソード・ガイド|コメント(5)トラックバック(0)

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コメント

今回は最初から家族と刑事があやしい感じだったので、家族が犯人だなとは思って見ていました。
でも、兄のダニーが社会病質者だとは。優しい両親ということだったので、環境でなったのではなく、やっぱり病気ということなんでしょうね。脳の異常なのでしょうか?
親としてはどうしたらいいのか。。。

投稿: march | 2010年5月26日 (水) 00時11分

なにやら意味ありげにダニーが映されるので「犯人でなければいいけど・・・」と思いながら見ていました。


ソシオパスの子供が登場するドラマというと、最近見たLAW&ORDER:SVUシーズン6エピソード6「騙し合い」が強烈に印象に残っています。(ソシオパスの子供役はシーズン2「悲しみの業火」でアビーの息子を演じたJORDAN GARRETT)


現実には何歳で診断がつくものなのか?加害者が子供という事件は実際に起きていますが、治療と言ったらいいのか更生と言ったらいいのか、それは可能なのだろうかと思い「診断名サイコパス」の「生まれつき”悪い”子供」の章を読み返したところです。


ランカスターの気持ちも切ないと思いましたが、周りの大人たちが早くダニーの病気に気づくことができたら何かできたかもしれないと残念に思いました。


近頃ロッシは胸苦しいエピソードの中では救いです。
それからエンディングの♪MY WAY HOMEとみんなの笑顔も。

投稿: ホッチKISS | 2010年5月26日 (水) 02時23分

プレンティスが、マーフィー夫妻に違和感を感じたように…私もそう感じました。
あの子は、更正施設へ行くのか!?それとも…裁かれるのか!?

プラモデルの破片を、弟の喉に詰めるなんて…

投稿: Lead | 2010年5月27日 (木) 21時03分

病気のためそもそも能力的に「反省する」ということができない人に対して、「反省していないから」という理由で死刑判決等を下す例は日本では良く見られますね。
プレンティスがダニーのことを「息子さんは病気で、助けが必要です。」と云ってくれたのが救いでした。
反省能力が本来的に欠如している人が、犯罪を犯さないで済むようにすることはできる。
被害者を生み出さないということは、先ず加害者(触法者)を生まないということですね。

投稿: シカ | 2010年5月28日 (金) 23時38分

先日、初めてトーマス・ギブソン出場のゴルフトーナメント(BMWチャリティー・プロ・アマ)を見ました。右打ちなのですね。


解説者いわく”ハンデ6じゃ甘い””相当練習しているだろう”とのこと。かなりの腕前のようですね。
演技のキャリアも、そしてゴルフも子供のころからやっていたと聞いて、「俳優になってくれてよかった!」と思いましたけれども・・・。


もう少しでホールインワンという本人もびっくりのショット、”テニスのほうがかわいいコがいた(けどゴルフを選んだ)”なんてホッチのイメージが崩れるような話(笑)、ドラマに出てきそうなドリフトを見せる試乗の様子などを見ることができて面白いと思いました。

投稿: ホッチKISS | 2010年6月 2日 (水) 00時53分

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