クリミナル・マインド

海外ドラマNAVI

WEEKLY NEWS

COLUMN/REPORT

ABOUT クリミナル・マインドについて

CATEGORY カテゴリー

WRITERS プロフィール

三村美衣
(みむらみい)

書評家。雑誌「活字倶楽部」、「SFマガジン」、産経新聞などで書評連載中。趣味は仕掛け絵本の蒐集。


5月18日(火)S4#20『2人の殺人鬼』

20_2

■男性の連続レイプ殺人
テキサス州のリゾート地、サウスパードレ島。春休みの大学生でにぎわう島のハドソン・ストリート・ホテルで、相次いで2人の男子学生が殺された。被害者同士に接点がなく、死因は共に窒息死。ベッドに縛られ、男性にレイプされた痕跡が残されていた。体格のいい男子学生をベッドに縛っていることから、犯人は複数。さらに被害者が2人とも女好きの「ボス猿タイプ」であることから、BAUは「犯人は主従関係のある男女の二人組で、女が部屋に誘ってプレイを装って縛り上げ、男がレイプして殺害した」と分析する。やがて別のホテルで3人目の被害者が発見された。犯人が捜査陣の動きを知り、犯行場所を変えたと考えたBAUは、犯人の少なくとも1人は、ハドソンストリート・ホテルのスタッフか泊まり客だと考えた。
■アダムとジュリー
2人目の死体を発見したホテルのメンテナンス係のアダムは、供述ではどちらの被害者も見たことがないと言っていたが、防犯カメラの映像をチェックしていたガルシアは、最初の事件前日にプールサイドで被害者とケンカする彼の姿を発見する。フロント係のマディソンが被害者から絡まれていたために、助けようとしての行動だったが、女性支配人ジュリーの指示でそのことを隠していたのだ。やがてアダムは、幼い頃に継父から虐待を受け、その後16歳まで里親に預けられて育ったこと、児童施設のボランティアをしていたジュリーが、荒んだ彼をホテルの住み込み従業員として雇ったことなどが判明。またジュリーがレイプ事件の被害者であることから、BAUはジュリーとアダムが犯人と断定する。
■乖離性同一障害
しかし2人は容疑を否定。ウソ発見器での尋問もクリアし、証拠不十分で釈放された。警察署を去るアダムと目の合ったリードは、彼が一瞬見せた、攻撃的で傲慢な眼差しに違和感を覚えた。プールサイドでの映像を見直してみると、そこでもやはり、暴力に出る一瞬前に彼の眼差しが変化していることが見て取れる。その豹変ぶりを見たリードの脳裏に、かつて彼が遭遇したひとりの殺人鬼の記憶が蘇った。――乖離性同一性障害。主従関係にあるふたりの人物は、共に、アダムの中にいたのだ。一方警察から戻ったジュリーもまた、アダムの言動に釈然としないものを感じ、問いただすべくアダムの部屋に入った。そこでジュリーが目にしたのは、壁一面にかけられた無数の鏡、女物のドレス、そしてロープだった。どこかの女にアダムが脅され、犯行を手伝ったのではないか。そう考えたジュリーは、警察に出頭するようにアダムに詰め寄った。そのとき、追い詰められたアダムの中からもうひとりの人格、アマンダが現れ、ジュリーを屋上から突き落として逃走した。
■アダムとアマンダ
重傷のジュリーの口から、別人格の存在が裏付けられたが、アダムは既にホテルから逃走した後だった。追い詰められたアダム/アマンダは、いったいどこに向かうのか――。リードはトバイアスとの経験から、追い詰められたアマンダは、被害者が象徴する男、かつて自分を虐待した継父の元へ行くと推理。果たしてBAUが継父の家に駆けつけると、まさにアマンダが継父にナイフを突きつけて殺そうとしているところだった。二人を救いたいリードは、アマンダの存在を認め、アダムとアマンダの2人を助けると約束する。しかしアマンダは、このままではアダムが自分の罪を被ると主張。そしてアダムを守るために、彼の人格を封じ込め、投降した。

【格言】
「光は自分が何よりも速いと思っているがそれは違う。光がどんなに速く進んでもその向かう先にはいつも暗闇がすでに到着して待ち構えているのだ」イギリス生まれの世界的な人気ファンタジー作家、テリー・プラチェット(1948年4月28日-)の言葉。引用箇所は《ディスクワールド》シリーズの一冊『刈り入れ』の中の一節。《ディスクワールド》は、亀の甲羅の上に乗った、平らな世界を舞台にした、ギャグ満載のユーモア・ファンタジーのシリーズ。『刈り入れ』の原題はReaper Man。突然、世界から死に神がいなくなってしまったために引き起こされる混乱が描かれている。
「モンスターは存在する。幽霊も存在する。彼らは我々の中に住み、時として勝利するのだ」『グリーン・マイル』や『ミザリー』などで知られる、アメリカのホラー作家、スティーヴン・キング(1947年9月21日-)の言葉。
【ジェイソン・アレクサンダー監督作品】
今回のエピソード、監督とつとめるのは、 第8話「死の数列」でロスチャイルドを演じたジェイソン・アレクサンダー。出演していた「となりのサインフェルド」でも、監督をつとめたエピソードがあり、最近は監督、プロデュース、脚本など作り手の側に回ること。
【ゲストスター】
アダム/アマンダを演じているのは、映画『トワイライト~初恋~』に出演しているジャクソン・ラスボーン。
【サウスパードレ島】
テキサス州にある細長い防波島。本土とは橋でつながれているというので江ノ島を想像したが、なんと幅2㎞、全長209㎞という広さ。海岸線には高層ホテルが建ち並んでいる。高校生と大学生が春休みを過ごすために、大挙して押し寄せ、パーティーを開いて大騒ぎすることで有名。ビーチのライブカメラをどうぞ
【アダムを探して……】
乖離性同一性障害のアダムにトバイアス・ハンケル(S2#14 『血塗られた黙示録』、S2#15 『多重人格』)を重ねるリード。トバイアスを救えなかったことを悔やむリードは、事件後、施設に収容されたアダム/アマンダのもとを訪れ、何とかしてアダムの人格を蘇らせようとする。「目にしたエグイものが浮かばなくなるのにどのくらいかかる?」とリードに質問したアダム。そんな気の弱い彼に対するリードの答えは、いかにもリードらしい「まだわからない」というものだった。10年たっても、20年たっても忘れられる日なんてこないのかもしれない。でもだからといって決めつける理由はない。先のことはわからないんだから、アダムにも未来を返してあげたい。そう思っているんでしょうね。

2010.5.18|エピソード・ガイド|コメント(7)トラックバック(0)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/503483/48393250

この記事へのトラックバック一覧です: 5月18日(火)S4#20『2人の殺人鬼』:

コメント

絶対犯人は1人だよ!と思いながら見てました。
犯人複数説がどんな風に覆るのかが興味深かったです。


”Y=・・・でbは何を表す?”って、私だったらわからなくて反応が出る!と思ったけど”焦ったんだろうな”というモーガンにホッとしました(笑)
難解な数式が出てきたと思ったら、演出が「死の数列」のロスチャイルド役の人だったのですね。


解離性同一性障害というとビリー・ミリガンの事件を思い出しました。副人格の2人が事件を起こして主人格のミリガンは責任能力が無いと判断されたあの事件です。
”後は法廷が決める”とホッチが言っていたけど、アダムにも同様の判断が下されたのでしょうか。
”割り切れよ”って割り切れませんね。アマンダはアダムまで消してしまったのでしょうか。


リードはすっかりかっこよくなって「小僧」はもう似合わない感じがします。モーガンの”小僧!”には愛があるのかもしれませんが・・・。


それにしても”小僧!”と”ねぇ大将”が同じ咲野さんだというのが何度聞いても信じられない!うーん、すごいですね。


投稿: ホッチKISS | 2010年5月19日 (水) 01時47分

最後のアマンダの目。あれはアダムだったんでしょうか?何か言いたげでしたが。
私もビリー・ミリガンの本は読みましたし、一時期テレビでも実際の映像とかを見せていましたが、ビリーがレーゲンに変わると目つきが変わるんですよね。
なんだか信じがたいことですが、人は辛いことがあると、その記憶を封じ込めたりするくらいですから、その為の人格を作るのも人の防衛本能なんでしょうね。
モーガンはリードのお兄ちゃんって感じでしたね。クリミナル・マインドのメンバーって家族ですよね。

投稿: march | 2010年5月19日 (水) 13時07分

ホッチKISSさんへ
”小僧!”と”ねぇ大将”が同じ咲野さん。。。
って、もしかしてモーガンとホッジスですよね。
衝撃の真実に体の力が抜けました〜〜! 
ありがとうございます。
声優さんって すごいお仕事ですね。


投稿: ふうか | 2010年5月20日 (木) 00時15分

そうです!ボードゲームが好きで現場に出るのが大嫌い、でも鼻が利くあのホッジスです!
ある時CSIを見ていて思ったのです。咲野さんの名前が出てるのにモーガンの声って聞かないけど・・・って。
それで調べてみたのです。
それでも同姓同名の声優か、またはホッジスという名前を他の誰かと間違えて覚えているのかと信じられなかったです。
本当に知った時は驚きました。

投稿: ホッチKISS | 2010年5月21日 (金) 00時07分

モーガンなのにホッジスですね(^o^♪
いやいや、ホッジスだけどモーガンかな!
よくぞ見つけてくださいました。 

今朝の二カ国語版みました。
アダム役の俳優さん、声も上手にアマンダになっていてびっくりでした。 吹き替え版だと声優さんもアダムとアマンダ、二人で吹き替えなさってましたよね。

俳優さんにとって多重人格って、特に異性が混じる場合は演じ甲斐があるんでしょうね! トバイアス・ハンケルの場合は男性だけの数人分でしたもんね。

投稿: ふうか | 2010年5月23日 (日) 00時02分

モーガンがホッジスだったなんて…Σ(・口・)
声優さんの振り幅って凄いです!!

投稿: マル | 2010年5月25日 (火) 15時23分

ビリー・ミリガン=24の人格を…アダムはアマンダだけ。 ビリー本人が言ってましたが…治療しても“総ての人格が消えた訳じゃない”と数人の声が、頭の中で聞こえると…。

リードは、アダムが出てくるまで通うのかな!?

投稿: Lead | 2010年5月25日 (火) 19時13分

コメントを書く

   

海外ドラマ WOWOWオンラインへ

New 最新の記事

Archive 過去の記事

Comment 最新コメント

フル・フロンタル
on 3月25日(火)S8#12『ツークツワンク』
Sofia
on 5月6日(火)S2#18 『ニューオーリンズの切り裂きジャック』
よしか
on 3月20日(火)S6#10『シリアルキラーの娘』
hyper-graphia
on 12月 過去シーズン再放送のお知らせ
hyper-graphia
on 2月18日(火)S8#7『英雄との再会』

Others 関連情報

クリミナル・マインド関連

  • FBI心理分析官〈2〉
  • FBI心理分析官
  • グレイズ・アナトミー シーズン2 コレクターズ・ボックス パート1
  • グレイズ・アナトミー シーズン2 コレクターズ・ボックス パート2
ブログ:ココログ

「クリミナル・マインド:ブログ」は@niftyのウェブログ(blog)サービス「ココログ」で運営しています。
あなたもココログ始めてみませんか?ココログ(フリー)は、だれでも無料でご利用いただけます。

【ココログって何?】
【ココログ使い方ガイド】
RSS