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三村美衣
(みむらみい)

書評家。雑誌「活字倶楽部」、「SFマガジン」、産経新聞などで書評連載中。趣味は仕掛け絵本の蒐集。


5月11日(火)S4#19『連続放火犯』

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■連続放火殺人
インディアナ州の小さな町ロイヤル。人口わずか2000人のこの町で、映画館が放火され、観客と従業員19人が死亡した。犯人は、スプリンクラーの元栓を閉じた上で、ロビーにガソリンをまいて火を放ったために、人々は裏口に殺到。しかし扉は塞がれていたうえに、そちらにも火がつけられており、誰ひとり逃げ出すことができなかった。その2日前にはレク・センターが放火され12人が死亡、10日ほど前には犠牲者こそ出なかったがコンビニとレストランが放火されていた。状況から犯人は地元の人間と考えられたが、なにぶん小さな町ゆえに、事情を聞いただけでも周囲から犯人扱いされかねない。そこでホッチは、クワンティコのガルシアに、秘密裏に被害者31人の経歴や人間関係を洗うように指示する。
■ターゲットの変化
放火犯は自分が引き起こした悲劇を見たがる。そう考えたホッチは、合同葬儀の会場に捜査陣を張り込ませた。しかし犯人は葬儀に現れず、同時刻にバーに放火。3人の客とオーナーのジェーソンが死亡、バーテンのナンシーが全身火傷の重体を負った。バーの出入り口にはチェーン錠がかけられており、そこに犯人の強い意志を見たBAUは、犯人が地域全体から特定の個人に攻撃対象を変えたと分析。ガルシアにバーの被害者を重点的に洗うよう指示する。その後ホッチとロッシは、病院のナンシーから、火災直前に店の中に見知らぬ男がひとりおり、落ち着かない様子で何度も席を移動していたことを聞き出した。犯人は数年前に建てられたバーでは下見をしているが、30年以上前に建てられたレク・センターと映画館ではそんな様子がない。チームは、犯人は最近までロイヤルを離れていた元住人ではないかと考えた。
■魔女狩り
ガルシアは、約500キロ離れたフランクリンという町で、ロイヤルと同様なガソリンを使った放火事件がいくつも起きていたことを突き止めた。しかしホッチに命じられた「魔女狩り」は、狭い町だけに被害者にはたいてい相互関係があり、それが複雑に入り組んでいるために杳として進まない。しかしバーの被害者5人の背景を捜査するうちに、オーナーのジェーソンと救命師のティナ・ウィラーが2日前に結婚していたこと、さらにティナが幼い頃に両親を火事で亡くし、兄のトミーとふたり、この町に住む祖父母の元に引き取られて来たことが判明する。ところがなぜか兄のトミーは、町の記録に何も記載されていない。トミーの追跡調査をはじめたガルシアは、やがて町が葬ったトミーの悲劇を暴きたてることとなる。
■兄妹
幼い頃に両親の焼死を目撃したトミーは、精神的に不安定で、周囲となじめず、ただ妹のティナだけを溺愛した。その溺愛ぶりに異様なものを感じた町の人々から、あらぬ噂をたてられ、トミーは学校を退学。さらに町の大人からひどい暴力を受けるに至り、祖父母はトミーをティナからも町からも遠ざけるために、コロラドの寄宿学校に送った。しかし彼は半年でこの学校も退学、少年刑務所に3年服役した後、行方不明となった。そしてそれから数年を経た2カ月前、彼はフランクリンに現れ、大量のガソリンを購入した。犯人はトミーで、一連の放火はティナとの仲を引き裂いた町への復讐、そしてバーの放火はティナとジェーソンの関係を知っての犯行だったのだ。捜査陣は急ぎ、ティナを保護しようとするが、時既に遅く、彼女はトミーに連れ去られた後だった。トミーの行き先は、ふたりの思い出のダンスパーティ会場だと考えた捜査陣は、会場の公民館に急行。あたりにガソリンをまき火を放とうとするトミーを説得し、ティナを無事に救出した。

【格言】
「人はみな燃えさかる家に住んでいる。消防はこないし、出口もない」ミシシッピ州生まれの劇作家テネシー・ウィリアムズ(1911年3月26日-1983年2月25日)の戯曲『牛乳列車はもう止まらない』The Milk Train Doesn't Stop Here Anymore(1963)のセリフ。後にテネシー・ウィリアムズ本人の脚本で映画化(映画のタイトルは『夕なぎ』)され、エリザベス・テーラーがヒロインを演じた。
「私は正気を失うほど人を愛してきた。正気を失うほど愛さないと、愛を実感できなかったから」フランスの作家フランソワーズ・サガン(1935年6月21日-2004年9月24日)の言葉。『悲しみよこんにちわ』で18歳でデビュー、作品は世界的なベストセラーとなった。

【ゲスト・スター】
ティナは「ブリズンブレイク」のシーズン4でGATE社の受付嬢トリシェイン役のシャノン・ルシオ。医師のローリングは「ER緊急救命室」心臓病医師のケイソン、「LOST」のバーナード役のサム・アンダーソンが演じている。

【映画】
映画館で上映されているのは、無名時代のスティーヴ・マックィーンが主演したB級SFホラー映画の『マックィーンの絶対の危機』(原題The Blob,1958年)。マックィーンをはじめとする町の若者たちが、宇宙から飛来した人食いアメーバーから人々を救うために奔走するという内容。火事のシーンと重ねるようにスクリーンに映し出されるのは、この映画の終盤、巨大化したアメーバーが町の映画館に現れ、観客が逃げ惑うシーンだ。アメーバーの造形も、話のテンポも、今の目で見ると突っ込みどころ満載だが、子供の頃にTVで観たときは、赤いスライム状の塊が押し寄せてくるのがけっこう怖かった記憶がある。『ブロブ 宇宙からの不明物体』のタイトルで1988年にリメイクされた。

【魔女狩り】
ホッチに魔女狩りを命じられ、半ばパニックになりながらも、事件解決に貢献するガルシア。表情豊かなガルシアだけに、クリミナル・マインドに立ち入ったガルシアの戸惑い、シンパシー、悲しみが、モニター越しに伝わってくるようだ。お得意のジョークも影を潜め、どこか不安げな表情のガルシア。ガルシアが身につけたTシャツの、プンプン怒っている奈良美智イラストの女の子が、ガルシアの心情を代弁しているようで可笑しい。事件解決後、エピローグで「私は(プロファイラーとは)違うんです。人間のいい面だけをみたい」と訴えるガルシアにホッチは、今回の働きに対して感謝の言葉と共に、「君は人間のいい面を見る。それは知ってた。ずっとそのままでいてくれ」と結ぶ。以前のホッチは、こういうセリフを(JJ以外には)ほとんど言ったことがなかったのに、最近は言葉にして相手に伝えるようになった気がしませんか? エル、ギデオン、ヘイリー、ケイト。さまざまな別れや事件を経験し、優しさを表に出せる強さを身につけつつある、ということなのかな。

【Twitterにクリマイ・メンバー登場】
クリミナル・マインドのメンバーがtwitterに登場。

トーマス・ギブソン
ジョー・マンテーニャ
マシュー・グレイ・ギュブラー
カーステン・ヴァングスネス
パジェット・ブリュースター
が、「シーズン5の撮影最終日!」といったつぶやきや、写真を日々アップしています。
CBSのオフィシャルもあります。

【ホッチの着ボイス登場】
ネットの情報をもう一件。WOWOWのクリミナル・マインド・ケータイサイトにホッチの着ボイスが登場しました! お馴染みのオープニングナレーションから、「事件はどこで起こったー!? あっちか! 犯人はどっちに行ったー!? こっちか! そして私は…ホッチだ! いいから電話に出るんだ!」といったちょっととんでも系、エピローグでガルシアに贈った言葉など盛りだくさん。ホッチの声で「家族からの電話には出ろよ」なんて言われたら、居留守が使えなくなっちゃいそうです。

2010.5.11|エピソード・ガイド|コメント(8)トラックバック(0)

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コメント

ホッチがガルシアのところへ来た時、何を言うのかドキドキしました。


いちばん若いリードには”悪人と自分が重なるのはつらいことだ”と
いったフォロー、プロファイラーではないJJには”時には感情を出してもいい、人間なんだ””完璧なんてないが思いやりは大切””僕が一目置く人間”など優しい言葉をかけていましたが、他のメンバーにはないことだったので、ホッチはガルシアが”プロファイラーじゃない”と言った「弱さ」のようなことを許さない人なのだと思っていました。

でも優しい言葉でよかった!

前回のロッシのフォローや、ジョーダンの”家族はリーダー次第だけどあなたは感情を出さない”というのが効いているのでしょうか。


”理解しないと捕まえられない”と言うプロファイラーとそうでないガルシアの物の見方の違いがストーリーに絡めてあったのが面白かったです。
私もそうでない側の人間ですから”町の人と同じ、噂だけに踊らされてる”にはドキリとしました。いつも多数派の意見の方に傾いて安心し、自分で見極めようとしなかったりしてしまうんですよね。

”人間のいい面だけ見たい”というセリフにも人間のいい面を見るのは難しいことだと考えさせられました。ひとつ悪いところを見つけてしまった人に対して、悪い面ばかり気になっていい面を探そうともしていないことに気がつきました。

私がもしロイヤルの住人だったとしたら、皆と同じくトミーを責めるばかりでいい面を探そうとしなかっただろうと思います。

クリミナル・マインド見て我が振り直せ、です。

投稿: ホッチKISS | 2010年5月12日 (水) 01時27分

今回はガルシヤ大活躍でしたね。
ガルシアの明るさ優しさがクリミナル・マインドの癒しだったりしますよね。
それにしても、噂に踊らされて人を傷つけてしまうことには、自分も気をつけなければならないなぁと感じました。

投稿: march | 2010年5月12日 (水) 08時45分

バックグラウンドとか伏線とか分かって面白いです。
今回に限ってどうして字の色が・・・?
反転しないと読めません。
そんなに秘密?の文章?
今回はちょっとやけどのナンシーとか悲惨な感じで辛かったです。
ガルシアが救いですね。

投稿: ルシル | 2010年5月12日 (水) 11時44分

>criminalminds
"Criminal Minds: Welcome AJ Cook to twitterland @ajcookofficial"

あとはシェマーだけ。

投稿: ホッチKISS | 2010年5月12日 (水) 14時08分

実はシェマー・ムーアもアカウントはあるんですよ。
http://twitter.com/ShemarFMoore

エピソードの文字設定、直してもらうよう頼みました。もうしばらくすみません!

投稿: 三村美衣 | 2010年5月12日 (水) 22時24分

…人の噂…

考えさせられるエピでした。

私にも、起こりうる事ですし…確かによそ者には変な噂が立ちますよね!

ガルシアとモーガンの絡みが、久々にあったのは嬉しかった。

投稿: Lead | 2010年5月15日 (土) 21時56分

twitter,JJは無いんですね。。

投稿: シカ | 2010年5月15日 (土) 23時36分

今更ながらこちらを拝見し、老婆心ながら書かせて頂きます。
ShemarFMooreというtwitterアカウントは7:04 AM Aug 6th, 2009からツイートされましたが、Aug 30,2009、Criminal Minds Fanaticにシェマーさんご本人はtwitterもmyspaceもアカウントを持っていないと書かれました。
http://criminalmindsfanatic.blogspot.com/2009/08/criminal-minds-blog-notes_30.html
ご確認して頂けたらと思います。

投稿: RedGrouse | 2010年7月23日 (金) 21時09分

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