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三村美衣
(みむらみい)

書評家。雑誌「活字倶楽部」、「SFマガジン」、産経新聞などで書評連載中。趣味は仕掛け絵本の蒐集。


4月28日(火)S3#17 『灼熱の街』

■狙われた旅行者たち
フロリダ州マイアミで、2ヶ月間に3人の遺体が発見された。いずれも男性旅行者で30歳前後、死体遺棄場所は異なるが、3人とも背後から首をチョークホールドの要領で絞め殺されている。さらにここ数ヶ月の間に、被害者像に当てはまる男性が4人行方不明になっていた。無防備な旅行者を狙った犯行と思われたが、昨夜ヨットハーバーで見つかった被害者チャールズ・ルヴェイはニューオリンズの現職刑事だという。なぜ刑事がいとも簡単に絞め殺されてしまったのか……。

ルヴェイ刑事の身許確認のためにマイアミに現れたのは、かつてニューオリンズで共に捜査に当たったことのあるラモンテーン刑事だった。彼によるとルヴェイ刑事は結婚間際で、マイアミにはレガッタの大会に出場するために来ていたという。ホテルからはルヴェイのバッヂと銃とレンタカーが消えていた。また、単身で出張に来て殺されたポール・ヘイズの遺留品を確認していたロッシとプレンティスは、彼が妻には出張と言っていたにもかかわらず、実は仕事ではなかったこと、ランニング中に結婚指輪をはずしていたことに注目する。
■被害者の秘密
車の位置確認システムを使ってルヴェイのレンタカーを発見、そのGPSをチェックしたモーガンは、彼がマイアミに来たのはレガッタ大会のためではなく、ビーチのゲイバーに通うためであったことを突き止めた。ルヴェイは自分がゲイであることを、相棒のラモンティーンにも婚約者にもひた隠しにしていた。そして年に一度、マイアミにやってきて本来の自分に戻っていたのだ。被害者像が変わったことによって、犯人のプロファイルも大きく変化した。
依然行方不明の4人も含め、被害者は皆、他の男性との出会いを求めてフロリダにやってきた旅行者だった。被害者の年齢から考えて、犯人は20代の半ばから後半。フロリダの土地勘があり、不慣れな被害者たちを案内した可能性がある。被害者を観察したうえで言葉巧みに近づき、背後から首を絞めて殺害した。持ち物を盗んでいるが、現金には換えていないので、金銭目的とは考えられない。ゲイの男性ばかりが襲われるのは、憎悪犯罪か、犯人自身がゲイであることに苦しんでいるからだ。
■転移
新たな犯行が起きた。目撃者の証言によると、犯人は自らを刑事と名乗り、現場から立ち去ったというのだ。犯人は刑事になりすまして逃げたという見解をBAUが否定。「なりすまし」は逃げるための方便ではなく、自分自身を憎む犯人が、同じように現実逃避している旅人を襲い、被害者から何かを手に入れたいと考えている、精神分析で言うところの「転移」ではないかと指摘する。だから犯人はルヴェイになりきって被害者を殺し、今は新たな被害者であるテキサス出身の若者ディーコン・ロジャースになっている。しかし目撃者に見られてしまった犯人は、急いでさらに別の人物にならねばならないため、すぐに次の犯行を行うに違いない。モーガンは数ヶ月前、いっぺんにふたりの旅行者が消えたときにも、今回のような不測の事態がおきたからだと推測。急遽、最初の被害者であるオークランドパークからマイアミ行きのバスに乗ったきり姿を消したスティーヴン・フィッツジェラルドの家族に面会する。
■犯人の苦しみ
刑務所の看守であるスティーヴンの父親は、息子がゲイであることを嫌悪し、暴力ふるっていた。そしてそんな弟を見かねた姉のサラが、彼を父親から守るためにマイアミに行く金を与えたのだった。スティーヴンは父親によって、自分は無価値で嫌悪すべき人間だと教えられた上に、力で屈服させられ、やがて自分以外の誰かにならないと生きていけなくなった。彼は被害者ではなく、犯人だったのだ。
やがてディーコン・ロジャースの車が発見され、車中からは新たな被害者の遺体が発見された。被害者のマイケル・オルドリッチはヒッチハイカーで、ユースホステルを泊まり歩いている。彼になりかわっているスティーヴンは、ヒッチハイクでこの場を離れ、ユースホステルに宿泊していると考えられた。現場に近いユースは2カ所。チームは二手に分かれてユースに向かう。正解をひいたのは、モーガンとマイアミ署のロペスだった。ルヴェイの銃を持ったままのスティーヴンが、暴発するのを恐れるロペスは、応援の到着を待たずにユースに踏み込む。スティーヴンは談話室にいた。銃の入ったバックを握りしめるスティーヴンに、モーガンは姉のサラの愛情を伝えて説得する。やがて、スティーヴンはバッグを下に置き投降した。

【格言】
「一番秘密にしやすいのは、誰にでも見当のつく秘密だ」」
バーナード・ショーの戯曲「ウォレン夫人の職業」より。「ウォレン夫人の職業」は、売春宿の経営で成り上がった母ウォーレン夫人と、高い教育を受けたその娘ヴィヴィの葛藤を描いた戯曲だ。引用箇所は第3幕。ウォーレン夫人の友人のクロフツは、ヴィヴィに求婚するが、彼が母親の共同経営者であることを知ったヴィヴィは彼を拒絶する。そんなヴィヴィにクロフツがった台詞がこれだ。上流階級では、相手の都合の悪いことを質問したりはしない。だから皆が知っているような秘密こそ、逆に守られるものだというような意味。これは事件のことでも、ゲイのことでもなく、JJとウィルのことかな。
「みんながお互いの秘密を知ったら、どんなに安らげるだろう」
英国の文芸批評家ジョン・チャートン・コリンズ(1848年~1908年)の言葉。
【ゲストスター】
マイアミ警察の女性刑事ロペスは「サード・ウォッチ」のクルーズ巡査部長役のティア・テキサーダ。声も同じ冬馬由美さんが演じている。そういえばラモンテーンも「サード・ウォッチ」の刑事(シーズン6のレギュラー、ブレンダン・フィニー役)でしたね。「サードウォッチ」からはこの後の19話にアレックス・テイラー役のエイミー・カールソンも登場します。
【JJとラモンテーン】
JJの恋のお相手のラモンテーンは、S2#18「ニューオリンズの切り裂きジャック」に登場した刑事。事件の詳細はコチラ。事件の解決後、別れ際にJJは自分の携帯の電話番号を彼に渡している。ガルシアとの恋バナで「彼氏のとのシャワーって楽しそうに見えて、そうでもなくない。特に髪洗うときはひとりにしてくれって思っちゃう」と、妙に生々しい発言して、おやっと思ったのだが、なんとこういうことだった! しかし、現実になると自分が傷つくから、だから別れちゃおうと考えるJJ。JJの完璧主義は、人一倍自分が傷つくことを恐れる彼女の鎧なんですね。来週はそんなJJが、ストーカーに悩まされる女性を救うためにがんばります。

2009.4月.28|エピソード・ガイド|コメント(10)トラックバック(0)

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コメント

今回はモーガンが暴走?
ホッチ心配がつきませんね。
JJは隠していたつもりが、みんな知っていた。。。
そりゃあ、そうですよね。みんな優秀な捜査官ですもんね。

投稿: march | 2009年4月29日 (水) 00時05分

最後に流れていた曲の名前を知りたいんですが・・教えてください!!

投稿: mimi | 2009年4月29日 (水) 20時32分

ラストで流れるのはアメリカのシンガーソングライター Rosie Thomas の Since You've Been Around という曲です。2005年にリリースされた If Songs Could Be Held というアルバムの1曲目に収録されています。

投稿: 三村美衣 | 2009年4月29日 (水) 23時14分

美衣様ありがとうございます。

投稿: mimi | 2009年4月30日 (木) 19時41分

ガルシアも、JJも、パートナーができて(^-^)、厳しい仕事の安らぎになればいいなぁ、と。

投稿: KEITO | 2009年5月 3日 (日) 12時06分

JJとラモンテーン、お似合いです。でも黙れなんて、亭主関白かな?和訳と英語ではニュアンスが違い、比較面白いですね。サード4は絶対、日本でも見れますよね。いつもシーズンが終わると不安になります。ヘイリーと別れたホッチが心配ですが、余計人間臭さ倍増で目が離せません。

投稿: 帰蝶 | 2009年5月 6日 (水) 11時36分

上着を脱いだのがリードだったらどうなったんだろう(笑)
ホッチ格好良かったけど。

投稿: もこ | 2009年5月20日 (水) 16時00分

すみません、20年目の決着の感想とまちがえてしまいました。

投稿: もこ | 2009年5月20日 (水) 16時20分

ケヴィンがレギュラーっぽくなってバフィー大好きな私は嬉しいかぎりです(^-^)
声優さんまで同じなんてなお嬉しい!

投稿: Aniki | 2009年12月25日 (金) 14時16分

初めまして
何時も楽しく観てますが
スティーヴンの背中に彫られたタトゥーは
神話由来のものでしょうか?
ブラックレター(?)がよく判らず
文字が読み取れないので検索も出来ませんでした
前から気になっていたので教えて貰えると嬉しいです^^;

投稿: Qou | 2013年12月11日 (水) 12時34分

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