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三村美衣
(みむらみい)

書評家。雑誌「活字倶楽部」、「SFマガジン」、産経新聞などで書評連載中。趣味は仕掛け絵本の蒐集。


4月14日(火)S3#15 『死の天使』

■死の天使
ピッツバーグ警察のベイルマン刑事からJJにかかってきた協力依頼は奇妙な内容だった。3ヶ月前に、青少年センターの火災で14人の子供が死亡したが、その後、犠牲者の親が相次いで自殺しており、他殺の疑いがあるというのだ。5人目の自殺者が彼の弟であることから、モーガンは理性的な判断とは思えないと事件性を否定する。しかしロッシは、休暇中のホッチに代わり、この依頼を受ける決定を下した。自殺の発生に周期性があることから、悲惨な状況から遺族を救おうとする「死の天使」による連続殺人と考えたのだ。

ピッツバーグに到着したチームは、自殺者の遺族や友人からの聞き取り調査と遺書や日記の検証など、心理学的剖検によって死者を分析。結果は自殺を否定していたが、他殺であるという確証もなく、公表に踏み切れないでいた。そんな中、やはり火事で子供を失った母親ベスの首つり死体が発見される。部屋には押し入った様子はないが、きちんと整えられた自宅の様子はベスが立ち直っていたことを示しており、赤ん坊がいるすぐ隣の部屋で首を吊ったことも不自然だった。
■プロファイリング
息子に離婚の説明をするために休暇をとったホッチも捜査に合流し、犯人のプロファイルがはじまった。犯人は白人男性で、30代半ば。独自の道徳観の持ち主で、過去にも誰かを悲しみから救うために殺しており、以来、最初の犯行を何度も再現しては、その殺人が正しかったと自分に言い聞かせている。被害者が自ら犯人を家に招き入れていることから考え、礼儀正しく愛想がよく、控えめな人物。犯人はどうやって被害者に近づいたのか。それさえわかれば、犯人を逮捕することができると考えたBAUは、他の遺族に面接、プロファイルを開示するが、何ら情報を得ることができなかった。
犯人が薬物を使用した可能性を調査していたガルシアは、遺体に注射跡を発見。薬物検査には出ない神経筋遮断薬を打たれた上で、自殺を偽装して殺されたのだ。その頃、7人目の被害者が発見された。拳銃を顎にあてて引き金をひいた男性の、髪の生え際からも、神経筋遮断薬を打ったと見られる注射針の痕が見つかった。
■悲嘆克服プラグラム
リードは遺書の分析を進めていた。全て真筆であり、文面も強制的に書かされたものとは思えない。しかし筆跡が非常にフラットなうえ、どこにも別れの言葉が記されていない。これは妻や子供などに宛てたものではなく、悲嘆克服プログラムの一環で、自分宛てに書いた手紙ではないかと推測する。犯人ともその悲嘆克服の集会で出会った可能性が高い。捜査陣はピッツバーグ周辺の集会を人海戦術で当たり、やがて捜査線上に1人の人物が浮上する。その人物はピーターと名乗る男性で、大学教授の父親から、兄が性的虐待を受け、それを苦に自殺したというエピソードを方々の集会で語っていた。その話は名前まで含め実話で、ガルシアの調査でピーターの身許は容易に判明した。しかしピーターがひとつだけ伏せていたことがあるとリードは指摘する。ジェイムスこそピーターの最初の犠牲者だということをだ。
■悲しみの果て
捜査陣はピーターの自宅を急襲するが、ピーターは不在だった。部屋のデスク周りの壁には、ピッツバーグ周辺の集会のスケジュールや、標的の名前などのメモが所狭しと貼り付けてあった。そのメモから次のターゲットが面談に来た女性ローリーアンであることが判明する。その頃、集会を終えたローリー・アンにピーターは車のパンクを装って接近。しかし親しげなピーターの態度に、彼が殺人犯であることに気づいた彼女は、急発進させた車を障害物に追突させた。運転席の彼女はエアバックに守られるが、後部座席のピーターは座席に放り出された。そこに捜査陣が到着、こうして犯人は逮捕された。しかし一連の自殺を事件だと主張したベイルマン刑事の弟の名は、ピーターの部屋のメモにはなく、BAUは他の被害者とは異なり、彼は自殺であったと結論づける。

【格言】
「罪の告白を免れるには自殺するしかないが、自殺そのものが告白なのだ」
ダニエル・ウェブスター(1782年~1852年)の言葉。国務長官も勤めた、19世紀前半のアメリカを代表する政治家。
「人が間違いなく持っている力、それは何かを作り、乗り越え、堪え忍び、変え、愛し、苦難に打ち勝つ力だ」
ナイジェリアの作家で詩人のベン・オクリ(1959年~)の言葉。ブッカー賞も受賞した作家で、日本でも『満たされぬ道』、『見えざる神々の島』などの翻訳がある。
【エミリー・ザ・ストレンジ】
ガルシアがプレンティスに呼びかける「エミリー・ザ・ストレンジ」は、サンフランシスコのアーティスト集団コズミック・デプリが生み出したキャラクター。絵本やコミックス、グッズなど広く展開しており、映画化も予定されている。日本でも宇多田ヒカルの翻訳で刊行され、ベストセラーになったので、ご記憶の方も多いのでは。白い肌に、黒いおかっぱの髪、黒い目、黒い服の13歳の女の子。性格は違うけど、顔立ちや髪型がちょっとプレンティスに似てる、かな。
【シャンバラ】
ベスのシーンでかかる曲は、スリードックナイトの「シャンバラ」。シャンバラは伝説の桃源郷で、そこでは苦しみや悩みから解放されるという、明るい曲調だが現世の幸福ではない感じのちょっと微妙な歌詞だ。最近では「LOST」でも重要なシーンで挿入歌として使われている。
【ゲストスター】
ベイルマン刑事を演じたのはポール・シュルツ。「24」の1~3でCTUの本部長ライアン・シャペル(杓子定規な性格でことあるごとにジャックと対立、むちゃくちゃ気の毒な殺されかたをしたのに、あまり惜しまれていない毒な人)、「ザ・ソプラノズ 哀愁のマフィア」ではフィル神父を演じている。
【不安】
「たまに不安になるのよ。私たちって本当に何かを変えているのかなって」仕事についてことあるごとに不安を語るプレンティス。考えてみれば、彼女はBAUのエージェントとしてはまだまだ新米なんですよね。そんなプレンティスに対してモーガンは、自分は家を4軒持ち、その家を改装することで何かを変えているという達成感を得ている語る。「ドアを蹴破ったり、壁をぶっ壊したり」ってオチはそこですか?!
さて、次回は「父の過去、娘の秘密」で目の前で犯人を撃ち殺され、そのことを引きずるリードが、自分の力で何かを変えようと奔走する感動的なエピソードです。お見逃しなく!

2009.4月.14|エピソード・ガイド|コメント(2)トラックバック(0)

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コメント

モーガンが家を4軒もってるのには驚きました。でも、「ドアを蹴破ったり、壁をぶっ壊したり」って。。。(笑)
リードは今回からちょっと様子が変でしたね。次回のリード楽しみです。
シーズン3になってから捜査官の個人的な話が前面に出てきてますが、それはそれでいいんですが、やっぱり捜査をもっとしてほしいような気がします。。。

投稿: march | 2009年4月15日 (水) 23時43分

子供を失った親を、更に「救う」なんて勝手な論理で連続殺人を続けていた犯人に、最後の被害者が、強く対処したところに、一時的には、苦しんでいても、本当は二人目の子供に、強い愛情があったんだろうなぁ、と思いました。
毎回、いろいろな「心の闇」というものが描かれていますが、来週は、予告編を見て、とても気になります!

投稿: KEITO | 2009年4月19日 (日) 06時45分

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